
先週滞在していたブリュッセルでも、かなり大々的に『インディ・ジョーンズ』の宣伝をしていた。それはマドリッドでも同じである。街の様々な場所にポスターが貼られ、TVでは某ハンバーガーチェーンとタイアップしたコマーシャルが流れる。確かに僕も『インディ・ジョーンズ』シリーズは好きだし、今回の新作も観たい。しかし、このところ、滞在先の国の映画を観ないで、ハリウッド映画ばかりを観ている。
せっかくスペインに来ているのだから、今回ばかりはスペイン映画を観ようではないか。『オール・アバウト・マイ・マザー』で知られるペドロ・アルモドバル監督や、ハリウッドに進出し、トム・クルーズ主演の『オープン・ユア・アイズ』などで知られるアレハンドロ・アメナーバル監督など、優秀な監督がたくさんいる国である。
前日に目をつけておいたスペイン映画を上映している映画館に向かった。マドリッドの繁華街「ソル」という駅で降りると、時計は15時過ぎを指している。映画には、まだ少し時間がある。この街はどの映画館もたいてい最初の回が16時頃から始まる。立ち飲み屋で生ハムをつまみにビールを一杯飲んだ後、映画館のある場所に向かった。
それにしても映画館が多い街である。うわさによると、この街だけで50近くあるのではないかと聞く。確かに僕が観ようとしている映画館の周囲だけでも5館が並んでいる。たいてい、それぞれの映画館に2つか3つのスクリーンがあり、その数だけ映画も上映されている。世界中がシネコンに向けて動いている中で、特色ある古い映画館の建物が残っていることが何とも嬉しい。
信号待ちをしていると僕が行こうとしている映画館の対面で、『インディ・ジョーンズ』に並ぶ人たちの姿が見えた。スミマセン。結局、僕も並んでいました。人間とは弱いものなのですなぁと自分に言いながら、窓口で7ユーロ(1,100円程度)をコインで支払うとお釣りが2ユーロ返ってきた。どうやら水曜日は安くなるらしい。かなり古い劇場内に入ると係員が席まで案内してくれる。こうして無事、スペイン語吹き替えのインディ・ジョーンズを拝見したわけで。
(text/photo:ishiko)
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