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『暗いところで待ち合わせ』レビュー

あの子よく一人で平気だよなぁ、強いなぁ、と思われてしまうような人にも寂しい時はあるもので、それを周りが気づくかどうかだけの問題じゃないかと思う。

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あの子よく一人で平気だよなぁ、強いなぁ、と思われてしまうような人にも寂しい時はあるもので、それを周りが気づくかどうかだけの問題じゃないかと思う。

交通事故で目が見えなくなり一人で生活するミチルと、職場の人間関係に馴染めず孤独な日々を送るアキヒロ。そんなふたりがお互いに抱える闇の中で出会うという映画『暗いところで待ち合わせ』

孤独になっても大丈夫、一人で生きていくんだと言い聞かせるのは、誰かがいなくなったら前よりももっと辛くなってしまうという考えの裏返し。傷つかないために心の奥底では寂しさがあふれていることに自分自身で気づかないようにしている。そんな似たもの同士が出会ったらどうなるだろう。ただ、ミチルは目が見えないし、アキヒロは存在感を消そうとしているので、ばったり出会うというわけではなく徐々にその気配にミチルが気づいていくという出会い。

その存在を受け入れていく2人の心情と空気はとても繊細で触れるか触れないかの微妙な距離感。思いやりというのはそんな距離で生まれるのかもしれない。

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