初めて明かされる本当のエリザベス女王の姿『クィーン』レビュー
ダイアナ元皇太子妃の事故死を通して、王室の歴史と移りゆく時代の間に挟まれたエリザベス女王の苦悩を描いている本作。1人の人間として、女性として、そして一国の女王として、様々な感情をコントロールしなければならないその姿は、ときに世界で一番孤独な存在と言えるのではないか…と思ってしまうほど切ない。そう、この『クィーン』にはニュースからは伝わってこない本当のエリザベス女王の姿が刻まれているのだ。
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見どころは、やはりエリザベス女王を演じ本年度のアカデミー賞でみごと主演女優賞を受賞したヘレン・ミレンの申し分のない演技。そして、国民の批判を避けるため奔走するブレア首相と君主制を守り抜こうとする女王との駆け引きの面白さにある。2人の関係をユーモアを交えて描いていることに驚くだろう。ただ、この作品で登場するエリザベス女王のほとんどは公衆の面前ではない家の中を舞台に描いている。とても私的な空間に焦点を当てることで、観ている側は今まで知ることのできなかった女王を目撃することになる。
また、映画に興味を持ったけれど主演女優のヘレン・ミレンを知らない…という人も多いかと思う。最近では『プリティ・ヘレン』、『二重誘拐』などに出演しているが、彼女の当たり役である英国ミステリードラマ「第一容疑者」シリーズを見ておくのも、映画をより楽しむひとつの手かも。
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