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「海外作品に出るよりは日本映画を海外の人に観てほしい」『夜の上海』和田聰宏

上海での一晩を舞台にしたハートウォーミングなラブストーリー『夜の上海』。本木雅弘演じるカリスマヘアメイク・アーティスト・水島のアシスタント、加山淳役で出演したのが、ドラマや映画で活躍中の和田聰宏だ。そのクールな佇まいとは裏腹に「最近三枚目の役も多いですよ」という和田さんに話を聞いた。

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『夜の上海』 和田聰宏 photo:HIRAROCK
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  • 『夜の上海』 和田聰宏 photo:HIRAROCK
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上海での一晩を舞台にしたハートウォーミングなラブストーリー『夜の上海』。本木雅弘演じるカリスマヘアメイク・アーティスト・水島のアシスタント、加山淳役で出演したのが、ドラマや映画で活躍中の和田聰宏だ。そのクールな佇まいとは裏腹に「最近三枚目の役も多いですよ」という和田さんに話を聞いた。

実は和田さんの出演時間はそれほど多くはない。だが、どことなく精気のない水島とは違う飄々とした雰囲気は強く印象に残る。
「一人だけ変な動きしてますからね(笑)。水島がいなくなっても捜そうとしないでバーに行っちゃうし。キャラクターとしてもうちょっとやっておけば良かったかなとも思ったんですよ。水島にもっと絡むとか、バーのシーンでも、そういうことに慣れている人っていうのを見せるというか…。だってバーに行って、あんな口説き方ってないでしょ(笑)? それに、美容師の設定じゃないですか。僕は元々美容師だったので、あの頃に戻ってスカした感じを出そうとも思ったんです(笑)。でも逆に、あんまりしない方がいいのかなと思って。バランス的にはあれで良かったのかなっていう気がします」。

和田さんにとっては、映画では初の海外の撮影現場。そう長くはない撮影期間だったそうだが、日本との違いに驚いたそうだ。
「何人か日本人スタッフもいたんですが、監督含めほぼ中国のスタッフでやっていたんです。みなさん良い人たちだったので、言葉は通じなくても自分の演技を見せてから、ここはテンションを上げるとか、そこは抑えるっていうやりとりはちゃんとありました。
これは特性だと思うんですけど、日本人ってやっぱり細部まできちっとやっていくんですよね。中国の人たちを見てると、ライティングはそれでいいのかなとか、レールの敷き方ひとつをとっても、一気にバーッと勢いでやっているように見えるんです。もちろんちゃんと計算はしていると思うんですけど…逆に、みんなで動いてみんなで撮ってるというか、すごく勢いは感じます。こういうやり方もあるんだなと思いましたし、我々も学ばなきゃいけないところもたくさんありましたね。かといって、ずっとそこでやれと言われたら…ちょっと微妙ですね(笑)」。

では“海外へ打って出る!”といった野望などはないのだろうか?
「確かにアジアの映画って韓国でも中国でも、すごくレベルが高いし、そういう現場も経験してみたいっていうのは確かにあります。その国の役者の佇まいだったり、スタッフ側の意識も違うと思うんです。ただやっぱり僕は、日本人として日本のスタッフと作った日本映画を海外の人に観てもらいたいという気持ちの方が強いですね」。

今後について「ゆくゆくはこうなりたい、とかはあまり考えないんです」と言う。
「自分自身、まだ俳優として満足も納得もしていないのに、次を考えることはできないんですよね。もしかしたら『これでいいや』と思えるときがくるかもしれないし、飽きるかもしれない。でも今やってることが楽しいし、もっといろんなことをやりたいと思うんです。演じるキャラクターって作品が違えば、似たようなキャラクターだったとしても、ちょっとずれただけで全然違うものになる。でもそのさじ加減は見てる人にしてみれば『また一緒かよ』と思ったりすることもあるし、逆にちょっとしか違わないのに『全然違うな』と思うかもしれない。作品を観るごとに、そして観終わった後に『あいつだったんだ』と思ってもらえたらいいと思うんです。この先もずっと、“誰か分からない”みたいな感じでいられたら…切ない気もしますけどね、和田聰宏を覚えてもらえないのは(笑)」。

「アクションもやってみたいけど、身体が硬いから向いてないかも(笑)」と笑う和田さん。どんなキャラクターを演じるにしろ、この先も強い印象を残してくれるだろう。

和田聰宏(Wada Sohkoh)
1977年3月25日福島県生まれ。塚本晋也監督作品『BULLET BALLET バレット・バレエ』('00)でスクリーン・デビュー。2004年にTVドラマ「東京湾景」の主役に抜擢され、以降『死霊波』('05)、『県庁の星』('06)などに出演。今年の11月には、紀伊國屋ホールでの主演舞台も決定している。
・公式サイトhttp://www.dig-company.co.jp
・公式携帯サイトhttp://filma.toy-be.jp/i/
《シネマカフェ編集部》

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