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生涯をCIA諜報員としての生活に捧げた男のドラマ『グッド・シェパード』

ロバート・デ・ニーロが13年ぶりに監督を手掛けた本作では、カストロ政権の転覆を狙って行われたピッグス湾侵攻の失敗から始まり、その作戦を指揮した主人公のCIA諜報員、エドワード・ウィルソンの半生が回想形式で描かれていく。エドワードは第2次大戦中から合衆国のスパイ任務に従事し、終戦後に創設されたCIAの初期メンバーとなった男。彼の人生を紐解いていくことで、ピッグス湾侵攻が失敗に終わった理由も明かされていく。

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『グッド・シェパード』
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ロバート・デ・ニーロが13年ぶりに監督を手掛けた本作では、カストロ政権の転覆を狙って行われたピッグス湾侵攻の失敗から始まり、その作戦を指揮した主人公のCIA諜報員、エドワード・ウィルソンの半生が回想形式で描かれていく。エドワードは第2次大戦中から合衆国のスパイ任務に従事し、終戦後に創設されたCIAの初期メンバーとなった男。彼の人生を紐解いていくことで、ピッグス湾侵攻が失敗に終わった理由も明かされていく。

CIA最大の汚点と言われた事件の真相を探るサスペンスではあるものの、重きが置かれているのは、苦悩のスパイ、エドワードと彼が出会う人々の生き様を描いた人間ドラマ部分。

幼い頃に父親を自殺で亡くし、名門大学でスパイとなり、妻と息子を持ったものの家庭を犠牲にし、ロマンスに身を投じることすらも許されず、生涯を諜報活動に捧げてきた男の心情が丁寧に追われている。サスペンスの結末が語られる際に、クールであろうとしてきたエドワードの心情を汲み取るかのように淡々と綴られてきた彼の人生が、突如弾けるという構図も見事だ。

まもなく『ボーン・アルティメイタム』も日本公開されるマット・デイモンが、同じくCIAのジェイソン・ボーンを1ミリも連想させないエージェント、エドワード・ウィルソンをぴっちりした横分けヘアとお堅い眼鏡スタイルで熱演。アンジェリーナ・ジョリーがエドワードにできちゃった婚を迫り、家庭の主婦となるものの、仕事第一の夫と彼の家庭外での顔に思い悩むという、アンジェリーナらしからぬ普通の女性を儚げに演じている。

《渡邉ひかる》

映画&海外ドラマライター 渡邉ひかる

ビデオ業界誌編集を経て、フリーランスの映画&海外ドラマライターに。映画誌、ファッション誌、テレビ誌などで執筆中。毎日が映画&海外ドラマ漬け。人見知りなのにインタビュー好き。

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