ドイツの新星、ハンナー・ヘルツシュプルングが語る『4分間のピアニスト』

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『4分間のピアニスト』 ハンナー・ヘルツシュプルング photo:Yoshio Kumagai
  • 『4分間のピアニスト』 ハンナー・ヘルツシュプルング photo:Yoshio Kumagai
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本国のドイツで大ヒットを記録し、ドイツアカデミー賞で8部門にノミネート、作品賞と主演女優賞(共演のモニカ・ブライブトロイが受賞、ハンナーはノミネート)に輝いた『4分間のピアニスト』。天才的なピアノの才能を持ちながらも、他人を受け入れず自身の殻に閉じこもる少女と、彼女の才能を何とか世に出そうとする女性教師の魂のぶつかり合いを描いた本作で、主人公の少女・ジェニーを演じたハンナー・ヘルツシュプルングに話を聞いた。

1,200人のオーディションからジェニー役を勝ち取ったというハンナー。
「私が所属している俳優事務所から脚本を読んでみたらどうかと薦められたんです。それがすごく素晴らしい脚本で、ぜひともジェニーを演じたいと思ってオーディションに参加したんです。オーディションでは映画の中の2つのシーンを演じました。ジェニーが、ピアノの教師となるクリューガーに『紙を食べなさい』と言われて食べるシーン。それからトイレの鏡をたたき割るシーンです」。

そうなのだ。ジェニーは刑務所では問題児として扱われ、誰に対しても心を開こうとせず、粗暴な言動を繰り返す。いま、目の前に座っているハンナーとはあまりにもイメージがかけ離れている。
「ジェニーという人間を理解する努力をしたんです。彼女がどういう人間か理解することによって、彼女の気持ちを理解することができる。彼女の気持ちを理解できたら、その気持ちを演じることができると考えたからです」。

また、ジェニーはピアノの天才というキャラクターでもある。劇中でも素晴らしい演奏を見せてくれるが、ハンナー自身はピアノに触ったこともなかったと言う。
「撮影前に6か月間練習しました。クラシックバレエを17年間習っていたので、クラシック音楽には慣れ親しんでいましたし、音感も非常に良いんです。リズム感もありますから、そこはすごく助けになりました。だから短期間でしたけど、すごく上達したと思います。ピアノの先生もそうおっしゃってくださったんです」。

本作に出演するまでは全くの無名だったハンナー。劇中でクリューガーに出会ったジェニーが劇的に変化したように、本作に出演したことが自身にもたらした変化は何かあるだろうか?
「変化といえるほどのものは特にないんですが、すごく大きな経験をさせていただいたと思っています。この映画に出会えて幸せです。ピアノも短期間で上達しましたし、素晴らしい役者やスタッフに出会うことができました。監督とのやりとりからもたくさん学びました。主役は初めてだったので、2時間もお客さんがこの映画を観続けてくれるんだろうかと、不安を感じながら撮影していたんです。ただ、この映画を通して学んだことを何かに生かしたかと言われると…具体的にはまだ分かりません。これを学んだ、こういうことを次の映画にこうやって生かしましたとは言えないんですが、でも、知らず知らずのうちにそういう経験が積み重なって自分の中に生かされていくんだと思います」。

本作でドイツアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、バヴァリアン映画祭では新人女優賞を受賞するなど、今後が期待される若手女優となったハンナーは「脚本と監督が出演の決め手」と言う。
「もしかしたら監督の方が大事かもしれない。だから、オーディションを受けて監督と話をしてみて、“なんだか相性が悪いな”と感じたら受けないかもしれないですね。ただ幸いにも、いまのところそういった経験はないですし、今後も起こらないだろうし、起こってほしくないと思ってます(笑)。今後ですか? ダンスをテーマにした映画に出れたらいいですね」。

一緒に仕事をしてみたい監督は誰かと訊くと「たくさんいすぎて名前を出し切れない」と笑うハンナー。現在26歳の彼女が本場ハリウッドのアカデミー賞を賑わす日もそう遠くないだろう。

《photo:Yoshio Kumagai》

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