「この貧民街はリオで一番景観のよい所にある」 『シティ・オブ・メン』監督来日会見

ブラジルの大都市に存在する、貧困、犯罪の温床と言われる貧民街“ファヴェーラ”。ここで麻薬の密売に従事する少年たちを描き、激賞された『シティ・オブ・ゴッド』から5年。前作でメガホンを握ったフェルナンド・メイレレスが製作を務め、同じくファヴェーラを舞台にしながらも、そこで犯罪には手を染めずに生きる人々を描いた『シティ・オブ・メン』が8月に公開される。このたび本作の監督を務めたパウロ・モレッリが来日。5月28日(水)に記者会見が行われた。

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『シティ・オブ・メン』パウロ・モレッリ監督来日記者会見
  • 『シティ・オブ・メン』パウロ・モレッリ監督来日記者会見
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  • 『シティ・オブ・メン』パウロ・モレッリ監督来日会見。
ブラジルの大都市に存在する、貧困、犯罪の温床と言われる貧民街“ファヴェーラ”。ここで麻薬の密売に従事する少年たちを描き、激賞された『シティ・オブ・ゴッド』から5年。前作でメガホンを握ったフェルナンド・メイレレスが製作を務め、同じくファヴェーラを舞台にしながらも、そこで犯罪には手を染めずに生きる人々を描いた『シティ・オブ・メン』が8月に公開される。このたび本作の監督を務めたパウロ・モレッリが来日。5月28日(水)に記者会見が行われた。

開口一番「来テクレテ、アリガトウ」と日本語で挨拶してくれたモレッリ監督。『シティ・オブ・ゴッド』と本作の違いについて問われると「ともにファヴェーラを背景にしてはいますが、本作では『シティ・オブ・ゴッド』とはまた違ったファヴェーラの一面を描きました。『ゴッド』には絶望しか存在しない一方で、本作では希望の光を見ることができます」と答えた。そして「成熟、友情、父性」を本作のテーマとして挙げ「特に父性の不在は一番大きなテーマと言えます。実際、ファヴェーラには父を知らずに育った人々が数多くいますが、このことは彼らの人生に大きな影響を及ぼしていると思います。この物語は、父親の誕生を描いた作品なのです」と説明してくれた。

実際に撮影が行われたファヴェーラについて、監督は「このファヴェーラは、リオ・デ・ジャネイロにあり、中流階級の人々が住む地域とかなり近いところに位置しています。極めて珍しいことに、街で最も美しい景観が望める場所に、この最貧民層の住む地域があるんです。撮影場所にここを選んだ理由の一つには、この美しい景観をみなさんに観ていただきたかったからというのもあります」と明かした。

撮影を通じて目にしたファヴェーラの現状について「残念なことですが、いまなおファヴェーラでは映画で描かれているように、友人や兄弟が銃を向け合い、殺し合うということが実際に起こっています。銃や火器が簡単に手に入るというのも、この状況に拍車をかけているのです。一方で、私たちが撮影を通じて出会った住民のみなさんは、誠実で、温かく、信頼できる人々でした。今回の撮影を通じて、ファヴェーラの持つ最高の面と、あまり芳しくない側面の両方を体験したと言えるでしょう」と語る監督。この現状を映画でリアリティをもって伝えるべく「ファヴェーラ出身の俳優を起用し、彼らが生まれ育ったファヴェーラで身につけてきた言葉(=スラング)や所作を最大限に引き出すことを重視しました」と演出をふり返った。「これまで知られていなかったブラジルの姿を世界中の方に知ってほしい」と語るモレッリ監督が贈る『シティ・オブ・ゴッド』。公開は8月9日(土)より渋谷シネ・アミューズほか全国にて。
《text:cinemacafe.net》

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