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キンダー・フィルム・フェスティバル実行委員長・戸田恵子が語る“こども映画”の深み

先日のオープニングプログラムに続き、19日(木)より東京・調布市内の会場で本格的な上映が始まる日本で唯一の“子供たちのための”世界映画祭、キンダー・フィルム・フェスティバル。決して開催の規模は大きくはないが、今年ですでに18回目を数え、世界中から集められた質の高い作品が上映される。今年、本映画祭の実行委員長に就任したのはこれまでも映画祭のプログラムの監修などに携わり、何より、「それいけ!アンパンマン」をはじめ数多くのアニメ作品に声優として関わってきた女優の戸田恵子。映画祭の開催を前に戸田さんが、本映画祭の意義やここで上映される作品の素晴らしさについて語ってくれた。

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キンダー・フィルム・フェスティバル実行委員長・戸田恵子
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先日のオープニングプログラムに続き、19日(木)より東京・調布市内の会場で本格的な上映が始まる日本で唯一の“子供たちのための”世界映画祭、キンダー・フィルム・フェスティバル。決して開催の規模は大きくはないが、今年ですでに18回目を数え、世界中から集められた質の高い作品が上映される。今年、本映画祭の実行委員長に就任したのはこれまでも映画祭のプログラムの監修などに携わり、何より、「それいけ!アンパンマン」をはじめ数多くのアニメ作品に声優として関わってきた女優の戸田恵子。映画祭の開催を前に戸田さんが、本映画祭の意義やここで上映される作品の素晴らしさについて語ってくれた。

この映画祭の魅力について、戸田さんはこう語る。
「まず、日本にも優秀な作品が数多くあります。ただ、世界に目を向けると、日本の作品とは切り口の違う作品がたくさんあるんです。タッチや画の雰囲気が違う、海外の作品を観られるというのは素晴らしいことだと思います。例えば、日本のアニメと比較すると、ここで上映される海外の作品の中には動きが少ないものもある。動きが少ないということは、時に子供の想像力をとっても豊かにしてくれるんです。中には“死”をテーマにしたもの、“戦争”を教えてくれるもの——普段、お父さん、お母さん方が言葉であまりうまく説明できないことを教えてくれたりもする。子供たちの視点でうまく表現し、お父さん、お母さんと一緒に観ながら学ぶことができるんです。私自身、いつも観に行っては感動しているので、ぜひご家族のみなさんにも観に行ってほしいって思うんです」。

実際、上映作品にはアニメーション作品や子供を主人公にした作品が多いが「大人がドキッとさせられることがいっぱいあるんです」とも。さらに戸田さんは、家族がこうしたイベントに出かけ、ひとつの空間で映画を観ることの意義についても熱く語る。
「おうちでゲームをするのも楽しいし、DVDを借りて観るのも悪くない。でも、この日にカレンダーに○をつけて、家族で一緒に出かけて映画を観るってすごく重要だと思うんです。これは、実際に子供たちが書いてくれた手紙にあったんですが、『父さんが泣くところを見てびっくりしました』とか、よその家族が泣いたり笑ったりするのを見られたりとか、普段の家の中では見えないことが見えてくる。昔のお風呂屋さんに行くのと同じように、公共の場に出て、何かを一緒に体験するっていうことが必要なのかな、と」。

ここで、改めて戸田さんに声優の仕事との関わり、そして数年前から本映画祭に携わるようになった経緯をふり返ってもらった。すでに戸田さんが声優として映画やアニメに携わり始めてからおよそ30年。「アンパンマン」も20年以上におよび、世代をまたいで愛されるロングシリーズとなっている。
「でも、当初は特に『子供たちのために』という意識があって声優の仕事を始めたわけではなくて、ほかの仕事と同じような仕事のひとつでした。『アンパンマン』も依頼の電話があって、お受けして、という感じで始まって(笑)。でも、長く携わっていくうちに自分の気持ちの中に変化があったのは確かです。自分に子供がいないというのも大きなきっかけだったと思います。自分に何ができて、どうやったら世の中に還元できるかって考え始めて、歌の仕事や講演を始めたり、ダウン症の子供たちの支援をしたり。ちょうどそんなときに、この映画祭のお話をいただいて、これは運命が自分にやれと言っているのかな…と」。

口調は謙虚だが、映画祭の存在、魅力をより多くの人々に伝えたいという思いは誰よりも強く、熱い。
「日本がこの分野で遅れている、というのは事実だと思います。だって18回もやっているのに本当に知られていない(苦笑)。ワールドカップ並みに!…とは言わないけれどこういうイベントでもっと日本がわいてくれたら、夏の風物詩になってくれたら…。そのために、もし私でできることがあれば喜んでやらせてもらいたいと思ってますし、みなさんにも“宣伝部員”になっていただいて、一歩踏み出していただけたらと思っています!」

第18回キンダー・フィルム・フェスティバル公式サイト
http://www.kinder.co.jp/
《シネマカフェ編集部》

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