『オカンの嫁入り』呉美保監督が明かす、大竹しのぶと宮崎あおいが母子になった瞬間
母はまさに“太陽”のような陽子で、娘は静かな、しかし凛とした強さを持つ月子。演じるのは本作で初共演、共に日本映画を代表する女優・大竹しのぶと宮崎あおい。突如、ひと回り以上も年下の男との婚約を宣言した陽子とそんな母の身勝手な決断に戸惑い、反発する月子。正反対なようでそっくりなこの母子と、母の婚約者と大家と医者と犬が、古きよき香りを残す西のとある町で騒がしく、温かく、少し切ないドラマを織りなす。『オカンの嫁入り』の監督を務めたのはデビュー作『酒井家のしあわせ』が各方面で激賞された呉美保。どのように練り上げ、どのように動かし、どのようにこの珠玉の“家族”を紡ぎ出していったのか? 公開前に話を聞いた。
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原作は咲乃月音の小説。監督は脚本にする段階から本作に携わっているが、監督を惹きつけたのは原作中の「二度と戻らへん時間をつないで誰もが生きてく」というフレーズだった。
「私自身、当たり前だな、と思っている日常というのは、すぐ先でそうではなくなってしまうかもしれない、ということを常に考えていまして。その意味で通じるものがあるな、と思い原作を読んで(監督を)引き受けることを決めました」。
そしてもうひとつ、デビュー作『酒井家のしあわせ』にも見られる“家族”というテーマ。「家族の話をずっと作り続けていきたい」と監督は語るが、その根底にはこんな思いが。
「私自身、すごく幸せな家族を持ってるな、という実感はあります。いま、33歳なんですが、年を経るごとにうちの“家族の形”というのが自分の中ではっきりしてきたというのがあって。でももちろん、ひとつとして同じ家族というのはなくて、世界にいる人間の数だけ違う家族がある。そう思ったときに、そのひとつひとつの家族の形というのがすごく気になっちゃって(笑)。たとえば、私の性格も、やっぱり育ってきた家庭の環境にすごく影響受けています。そういう部分も含めて自分のだけでなく、いろんな家族の環境が気になって、それを考えるためにいろんな家族を描いていきたいんだなって思います」。
劇中で描かれるのは陽子と月子の母子家庭。とはいえ、この2人だけでなく、血の繋がりのない周囲の人間が、まさに“家族同然”に母子の世界に入り込んでくるのが面白いところ。ここであえて、母娘よりも先に聞いてみたいのが桐谷健太演じる母の婚約者・研二と、月子がかわいがっている犬(黒パグ)のハチについて。研二は出番こそは多いが決してセリフが多いわけでもなく、ハチにいたっては犬である…が! なぜか観る者を惹きつけてやまない魅力と存在感を放つのだ。
「原作では、研二の生い立ちや不幸な人生経験の描写がかなりあって、それを乗り越えた上での強さ、愛を持った人物として描かれているんです。脚本にする上で、彼の人間性を変えずに、いかにシンプルにするかはひとつの課題でした。桐谷さんから最初『原作を読んだ方がいいですか? 読まない方がいいですか?』と質問がありました。私は『どちらでもいいです』と答えたんですが、そのやりとりだけで、この人とやって間違いないって思いました。映画を観た男性に『研二、いいですね』ってよく言われます。“不器用だけど守るべきものを守りたい”というところに男性の理想があるんでしょうか(笑)? かっこつけてない、本当の強さみたいなものを感じるのかもしれないですね。作り終えてから、男性陣にそう言われて初めて見えてくるものがあって面白いです。桐谷さんの目が輝いていて——ギラギラとキラキラの間、うさん臭さと純粋さの間を表現できるのはきっとあの人だけですね(笑)」。
そして犬のハチ。スタッフの奔走により黒いパグが現地で“調達”された。犬種を黒いパグにしたのは監督の直接のリクエストだったとか。
「脚本の段階で、ブチャイクだけど(苦笑)、愛しいところがこの母と娘にはあるな、と。それを表しているのがハチなんですね。それから、人と人の“距離”というのがこの物語の中で私が描きたかった部分でもあって。例えば、ハチが病気で倒れるシーン。当たり前だったことがそうでなくなる瞬間を月子も気づかされるわけです。それを研二が助けてくれることで、2人の距離感が変わっていく。その大切な瞬間で、ハチは本当に素晴らしい演技をしてくれました」。
では、いよいよ母と娘、大竹しのぶと宮崎あおいについて。彼女たちのやりとりが監督の想像を超える——そんな瞬間が確かにあったと監督は明かす。それはラスト近く、白無垢の陽子と月子が向かい合うシーン。
「あのとき撮影を進めながら、なぜか『私はここにいていいのかな?』と思えてきて、申し訳ないような気持ちになったんです。この感覚、何なんだろう? って思ったんですが、そのとき、2人は役を超えて本物の母と娘になっていたんですね。だから、母と娘が白無垢で向かい合うような大切な場に、部外者の私がいてすみません…という気持ちになったんです。あのときは嬉しくて…申し訳なくて(笑)」。
母と娘と母の婚約者と大家と医者と犬と……積み重ねられた家族の物語を体感してほしい。
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