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マット・デイモン インタビュー イーストウッドへの信頼がもたらした生の物語

ハリウッドの最高の演出家のひとり、クリント・イーストウッドと俳優として充実のときを迎えているマット・デイモン。『インビクタス/負けざる者たち』に続いて2人がタッグを組んだ『ヒア アフター』は死後の世界をテーマにしつつ、ここで描かれる物語、人々の姿は観る者に“死”ではなく“生”をそして希望を与えてくれる。マットが演じたのはかつて、霊能力者として活躍するも、死者と対話できるという自身の能力に疲れ、いまは静かに暮らすジョージ。決してアクティブではない、内なる思いを胸に秘めたこの男を彼はどのように演じたのか——?

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『ヒア アフター』 -(C) 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
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  • 『ヒア アフター』 -(C) 2010 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
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  • 『ヒア アフター』 -(C) 2010 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.
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ハリウッドの最高の演出家のひとり、クリント・イーストウッドと俳優として充実のときを迎えているマット・デイモン。『インビクタス/負けざる者たち』に続いて2人がタッグを組んだ『ヒア アフター』は死後の世界をテーマにしつつ、ここで描かれる物語、人々の姿は観る者に“死”ではなく“生”をそして希望を与えてくれる。マットが演じたのはかつて、霊能力者として活躍するも、死者と対話できるという自身の能力に疲れ、いまは静かに暮らすジョージ。決してアクティブではない、内なる思いを胸に秘めたこの男を彼はどのように演じたのか——?

昨年オスカー候補に名を連ねることになった『インビクタス』に続く、イーストウッドからのオファーが届き、最初に脚本を読んだときの感想、いや“喜び”をマットはこう語る。
「こんな作品に出られるなんて、本当に幸運だと思ったよ。クリントと一緒なら、僕はまず何でもやるけどね。彼はとにかく素晴らしい監督なんだ。それに、このストーリーはとても美しく、とてもよく書けた脚本だと思った。とても興味深い役柄だし、これまでに僕が演じたどのキャラクターとも違っていたので、素晴らしいチャンスをもらったと思ったよ」。

ジョージという役柄については「脚本上ですでにキャラクターが立体的に感じられた」とも。
「ピーター(・モーガン)の脚本が素晴らしかったからね。ジョージはとても孤独で、周囲の人々と繋がりを持ちたいと切望するんだが、彼に備わった特別な能力のためにそれができずにいる。脚本を読んだとき、このキャラクターにとても共感が持てた。クリントも僕と同じ脚本を読んだわけで、僕たちはキャラクターに関して詳細に話し合うことはなかったよ。撮影が始まったあと、彼はところどころでちょっとした指示を出したけれど、全体的に彼と僕の解釈は同じだったと思う」。

ここでも演出家イーストウッドへの全幅の信頼を口にするマット。2作目のタッグにして“ゴールデンコンビ”という言葉がふさわしい2人だが、実際、撮影に置いて前作との違いは?
「僕にとっての最大の違いは演じたキャラクターが違ったこと。クリントの撮影のプロセスは同じで、いつも難なくやってのける。僕は『インビクタス』の撮影が本当に充実していたので、今回はさらに期待が大きかった。その点も違いではあるね。でも、クリントと組むという経験自体は同じだよ。スタッフも同じだし。とにかく、クリントと仕事ができることがすごく幸運だというだけだ」。

イーストウッドの演出の素晴らしさは出演した俳優全てが口にするところだが、いったい、どのような点で彼は特別であり、ユニークなのか? マットはこう説明する。「それはたくさんある。結局のところ、彼はストーリーテリングの達人なんだ。60年も映画を作ってきた彼には映画に関するとてつもなく深い知識があるので、どんなストーリーでもうまく語ることができるんだ。そして、彼にとって最大の褒め言葉のひとつは、『この映画はイーストウッドにとって、新たな出発のようだ』ということ。彼の映画はどれもとても違うタイプであり、それこそが名ストーリーテラーとしての証拠だ。この映画では、冒頭にCGがたくさん使われているし、演技経験がなかった子役の名演技がある。映画を作る上で、クリントを怯ませるものは何もないんだ。彼は本当に何でもできる」。

ジョージと同じ境遇にあるメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)との関係、そして双子の兄を亡くした少年マーカスとの出会いなど、まさに“繋がり”がジョージを少しずつ変えていく。タイトルにある“ヒア アフター(死後の世界)”について、本作への出演を通じて考えさせられる部分があったのでは?
「死後の世界については、誰でも一度ぐらいは考えたことあるんじゃないかな。それが存在するのか、どんな世界なのか、どんなことが起こるのかとか。そしてそれは、誰もがいつかは答えを知ることになる疑問だ。でも、結局はそれは“エッシャーのだまし絵”(※無限ループになっている階段)みたいなもので、みんな同じところに戻る。『いまは答えが分からない』とね」。

だが死をみつめることは決して死にとらわれることではない——。新ゴールデンコンビによるこの作品はそれを教えてくれるはずだ。
《シネマカフェ編集部》

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