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“タフガイ”サム・ワーシントンが明かす素顔 「タフガイになるのは、映画のときだけだよ」

地上60メートル、幅はたったの35センチ。ニューヨークのマディソン街を忙しく行き交う人々を窓の外から見下ろすこの男、その覚悟はもちろん、ハンパではない。想像していただいた絵のまんま、“崖っぷちの男”を並々ならぬ覚悟で演じきったアクション・スター、サム・ワーシントン。覚悟を決めるのは当たり前、だって実は彼、“高所恐怖症”だというのだから…。

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『崖っぷちの男』 -(C) 2011 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
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地上60メートル、幅はたったの35センチ。ニューヨークのマディソン街を忙しく行き交う人々を窓の外から見下ろすこの男、その覚悟はもちろん、ハンパではない。想像していただいた絵のまんま、“崖っぷちの男”を並々ならぬ覚悟で演じきったアクション・スター、サム・ワーシントン。覚悟を決めるのは当たり前、だって実は彼、“高所恐怖症”だというのだから…。

“崖っぷち”の演技は、恋に似ている?

「ほんとに馬鹿だったよ。僕は高いところが怖いというより、落ちるのが怖いんだ。特に地面に落ちるのがね」といきなり告白するサム。
「僕はストーリーを読むとその話に没頭してしまって『おお、これはいいタイトルだなあ』とか思って、実際何をやらないといけないか忘れてしまう役者のひとりなんだ。映画のタイトルが『Man on a Ledge』(=出っ張りにいる男)なんだぜ。もちろん、出っ張り(Ledge)に出ないといけないさ(笑)。この映画の撮影で怖さを克服してみたいと思ったよ。それで僕は『カメラを回してみよう。どんなものを撮れるか見てみようぜ』って言ったんだ。泣き出して、胎児のように体を丸めたりせずに済んでラッキーだったよ。それだと、映画はちょっと違ったものになっちゃっただろうね(笑)」。

高所が苦手という本音とは裏腹に、ご覧になれば分かるが、劇中のほとんどのシーンを彼は“窓の外”でやり遂げている。その経験は「恋に落ちるのと似ているね。自分で経験するまでは想像しづらいんだ」という。
「当初は多くのことをスタジオでやろうと考えていたんだ。なぜって、どれだけ実際に出っ張りのところで撮れるか分からなかったし、僕が何をするか分からなかったからね。でも実際あそこへ行ったとき、突然、少し自信を持てるようになったんだ。だから、カメラクルーも自信が出てきて、カメラの動きが少しクレイジーなものになって、気づいたら“ちょっと待ってよ。映画のほとんどを撮影しちゃったよ”ってなったんだ。それは素晴らしかった。実際に出っ張りに出てみるまで、分からなかったんだ。あんなにたくさん撮影できたなんて、驚きだよ」。

共演のエリザベス・バンクスの証言によれば「3日目には慣れて、まるで何年もやってるベテランみたいだったわ」という、その堂々たる“崖っぷち”演技。役に没頭する才能というのか、屈強の心臓というのか、本人の言葉からもそれは伝わるが、ヘリコプターが間近に接近して飛ばされそうになるシーンに至っては「『(風を)もっと強くして、強くして。僕を吹き飛ばそうとしてくれ』と言い続けていたよ。リアルであればあるほど、僕はもっとしっかりと立っていないといけなかったんだ」と笑う姿からは、少々のM気(?)さえ感じさせる。でもふとした拍子にはこんな弱音も…。
「僕は命綱をつけていたんだけど、たまに滑ったり、つまづいたり、引っ掛けたりしたとき、その命綱がカチっと(定位置に)収まるんだ。その短い瞬間、“ほら来たぞ”と思った。命綱がクリックする前、“これで終わりなの?”と目の前で自分の人生が走馬灯のように駆け巡ったよ。自分の人生をもっと良くしないとね(笑)」。

「“タフガイ”になるのは映画のときだけだよ」

そもそも崖っぷちの男=ニックが何故、自ら崖っぷちに立っているのか、というのがこの映画の核たるところ。そしてその裏で動く男の弟、ジェイミー・ベル扮するジョーイとの間にある絆、というのもまた本作に人間味をもたらしている。
「ジェイミーとは前から知り合いだったから、わりとイージーだったよ。彼が撮影現場に来たとき、少し男っぽくしていたから『何しているの?』と訊いたら、彼は『あなたはタフガイだから、僕もちょっとタフガイにしようと思ったんだ』と言ったんだ。だから僕は言ったんだ。『僕は演技をしているんだ。実際は女々しいんだ。僕たちは2人とも、そういうフリをしているんだよ』とね。この兄弟がいつも言い合っているというところが好きだよ。そういうふうに脚本に書かれていたわけじゃなくて、やっているうちにそういうふうになったんだよ」。

ニックに「飛び降りろ!」と野次を飛ばすN.Y.の人々を見て「彼らの多くは僕の前の映画が嫌いだったファンたちかもしれないと思ったよ(笑)」という彼の言葉はよそに、言葉通りの“タフガイ”という称号は誰もが認めるところ。
「“タフガイ”になるのは映画のときだけだよ。普段は家にいて平和に暮らしている。僕が出たいと思う映画は、自分が観にいきたいと思う映画なんだ。脚本を読んで『僕は、これを16ドル払って観に行くか?』と考えるわけだよ。だって、僕の観客に対する責任は、彼らが払うお金の値打ちがあるものを提供することだからだよ。もし、この映画は観に行く価値があり、この仕事を適切にできると思えばやる。僕たちがちゃんとした仕事ができていることを願っているよ」。

では、サムがいま“ぜひ観に行きたい”映画とは?
「僕は、コメディをぜひやりたいんだ。僕とラッセル・クロウとクリスチャン・ベイル、それは僕がぜひ観てみたいコメディだよ。『三ばか大将』のモー、カーリー、ラリーみたいになるだろうね。でもそういうオファーは来ないんだ。僕がオファーされる映画は……ぼくが自分でお金を払って観たいものなんだ。そして、それはたまたま特別捜査官や警官が出てくるアクション・スリラーのジャンルのものなんだ。もし、ニック(今作の役名)がバレエダンサーなら、ちょっと違ったものになっていただろうね。違った『崖っぷちの男』になっていたよ(笑)」。
《シネマカフェ編集部》

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