ロバート・パティンソン インタビュー 『トワイライト』を超えて辿りついた新境地

『トワイライト』シリーズで、人間の女の子に一途な愛を捧げる強く美しいヴァンパイアを演じ、世界中のティーンたちの目をハート型にさせたロバート・パティンソン。そんな彼が最新作『コズモポリス』では、鬼才デイヴィッド・クローネンバーグ監督と…

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『コズモポリス』ロバート・パティンソン -(C) Getty Images
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  • 『コズモポリス』ロバート・パティンソン -(C) 2012-COSMOPOLIS PRODUCTIONS INC./ALFAMA FILMS PRODUCTION/FRANCE 2 CINEMA
  • 『コズモポリス』ロバート・パティンソン -(C) Getty Images
『トワイライト』シリーズで、人間の女の子に一途な愛を捧げる強く美しいヴァンパイアを演じ、世界中の女子の目をハート型にさせたロバート・パティンソン。そんな彼が最新作『コズモポリス』では、鬼才デイヴィッド・クローネンバーグ監督と異色のタッグを組み、クールな若き大富豪を好演。ハードなセックスシーンにも挑戦し、これまでとはまったく別の表情を見せている。俳優ロバート・パティンソンに一体何が起こったのだろうか? 本作に出演を決めたワケ、そして新境地へと至ったその心境をたっぷり語ってもらった。

本作でロブが演じるのは金融業界で大成功を収め、28歳にして莫大な富を築き上げたエリック・パーカー。リムジンをオフィス代わりに使い、思うがままにN.Y.でマネーを動かし、資本主義社会の“万能の神”と謳われるまでに。そんな男が愛人たちとの快楽にふける日々を過ごしていたある日、暗殺者の影がちらつき始める――。

本作への出演を決めた理由は、「監督の存在だ」とロブは言い切る。クローネンバーグ監督の大ファンだった彼は、このオファーに飛びついた。
「僕はまだ数本の映画にしか出演していないけど、デイヴィッドとの仕事は予想を遥かに超えていたよ。彼がとてもクリエイティブな人であることは分かっていたけどね。彼が執筆した脚本は、長いミステリアスな詩のようだった。普通は脚本を読むと、たとえ予測できない展開があったとしても、どんな物語で、どこへ向かっていき、どんな風に終わるのかすぐに分かる。でも、この作はまったく違っていた。読めば読むほど、どこに導かれていくのか分からなくなったんだ。だからこそ余計にこの役を演じてみたいと思った。どんなジャンルにも当てはまらないデイヴィッド独自の作品だった」と、これまで味わったことのない世界観に俳優としての好奇心が刺激されたと語る。

クールなダークスーツに身を包み、孤独と狂気、そして退廃的な色気さえ漂わせる若き大富豪・エリックを演じたロブだが、当初は「どう演じていいかさっぱり分からなかった」と素直な気持ちを吐露する。
「『何も浮かばなかった』とデイヴィッドに話したら、彼は逆にそこがいいと思ったみたいなんだ。その時点では彼もあまり先のことは考えてなかったと思う。すべては進んでいく過程で自然発生的に発展していったんだ。文章から始まり、映画を形成する多くのビジュアル的な選択へと向かったよ。“生きた”プロセスなんだ。撮影に入ってからも、僕たち全員がどんな映画になるのか思いを巡らしていたほどだよ。とても興味深かった。映画自らが作り出していくような感覚だった」。

物語の大半がマンハッタンの雑踏をゆくリムジンの中で進行するが、ハイテク仕様のリムジンの内部は、近未来SFと錯覚するほどのシュールな非現実感が漂っている。そこへ国際的キャストが演じる個性的な客人たちが次々と乗り込んでくるわけだが、クローネンバーグ監督はリハーサル嫌いとしても有名な上に、ロブと監督は撮影前にもあまり映画の話をせず、共演者とも撮影中にセットで会っただけだという。ロブはリムジンを“自分の空間”と捉え、「僕の家のようだった」と言う。「キャプテンの椅子にどっかり腰を下ろした僕を、みんなが訪ねてくる感じだね。そんな環境が心地よかった。誰もが僕の世界に順応しないといけないんだ」。ポール・ジアマッティ、ジュリエット・ビノシュ、サマンサ・モートン、マチュー・アマルリックなど実に多くの豪華なキャストたちが、“彼の家”を訪問した。

リムジン内での撮影は、通常とは異なりカメラマンも近くにいなければ、監督も車の外にいた。
「台詞の多い作品だし、超現実的な雰囲気もあるので、どんな結果にもなり得ると思うんだ。だから不変性や基盤が助けになったね。僕はいつも座席に座っている必要があるから、行動が制限される。共演者たちは、僕ほどこの環境に馴染んでいない。彼らは一瞬で全てを理解しなければいけなかった。僕は自分の席に座って、彼らを観察しているだけでいい。いい気分だったよ(笑)。誰もが僕の領地でエイリアンになったように感じるんだ」と、ちょっとした優越感を楽しんでいた様子。

物語はノーベル文学賞の常連ドン・デリーロの小説をクローネンバーグ監督が脚色したもの。しかし、ロブは脚本があまりに小説に忠実だったことに驚いたと言う。「脚色するのは不可能だと思える小説なのに、信じられないくらい忠実だった。脚本を読んで最も感銘を受けたのは、リズムと容赦ない緊張感だった」と、とにかくクローネンバーグ監督の脚本に心を奪われたようだ。

当初は「明らかな展開もなく、予測不可能な道を進むキャラクターを演じるのは不安だった」と言うロブだが、「デイヴィッドがエリックを完全にコントロールしてくれたんだ」という言葉通り、監督の指揮の下、本作の中でロブは新境地を切り開いている。
「あれほど映画をコントロールできる監督と仕事をしたのは初めてだよ。自分が求めるものを、ありとあらゆる状況を完全に掌握している。最初はそれが不安でもあったけど、徐々に自信を感じるようになり、リラックスできるようになったんだ」。

『トワイライト』シリーズの美しいヴァンパイア、エドワードとして大ブレイクしたロブ。大ヒットシリーズが終了した今、第2の俳優人生が始まったと言える。新境地を切り開き、“クローネンバーグ色”に染まった彼を見逃すわけにはいかない。
《text:cinemacafe.net》

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