※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

『さよなら渓谷』真木よう子ら帰国 「より一層、気を引き締めて現場へ」と飛躍誓う

モスクワ国際映画祭で日本映画として48年ぶりに「審査員特別賞」に輝いた『さよなら渓谷』の大森立嗣監督と主演の真木よう子、大西信満がロシアより7月2日(火)に帰国。午後に都内で行われた記者会見に出席し、受賞の喜びを語った。

最新ニュース レポート
注目記事
真木よう子&大西信満&大森立嗣監督/『さよなら渓谷』帰国会見
真木よう子&大西信満&大森立嗣監督/『さよなら渓谷』帰国会見
  • 真木よう子&大西信満&大森立嗣監督/『さよなら渓谷』帰国会見
  • 真木よう子/『さよなら渓谷』帰国会見
  • 大西信満/『さよなら渓谷』帰国会見
  • 真木よう子/『さよなら渓谷』帰国会見
  • 大森立嗣監督/『さよなら渓谷』帰国会見
  • 真木ようこ&大西信満&大森立嗣監督/『さよなら渓谷』 in モスクワ国際映画祭
  • 『さよなら渓谷』 -(C) 2013「さよなら渓谷」製作委員会
  • 真木ようこ&大西信満&大森立嗣監督/『さよなら渓谷』会見 in モスクワ国際映画祭
モスクワ国際映画祭で日本映画として48年ぶりに「審査員特別賞」に輝いた『さよなら渓谷』の大森立嗣監督と主演の真木よう子、大西信満がロシアより7月2日(火)に帰国。午後に都内で行われた記者会見に出席し、受賞の喜びを語った。

吉田修一の小説を原作に、15年前のある事件の加害者と被害者だった男女の間で育まれる愛と憎悪を描いた本作。カンヌ、ヴェネツィア、ベルリンと共に世界4大映画祭の一つに数えられるモスクワ国際映画祭の「コンペティション部門」で、「最優秀作品賞」に次ぐ、栄誉ある賞となる「審査員特別賞」を羽仁進監督の『手をつなぐ子ら』以来、48年ぶりに受賞した。3人はこの日、ロシアから帰国したばかりで、空港から都内に直行し、会見に臨んだ。

現地時間の6月28日に1,800名を収容するホールで上映され、翌29日が授賞式となったが、受賞の瞬間について大森監督は「(発表の直前に)トイレに行ってて、外に締め出されていて、向こう(=主催者側)も慌てたみたいで無線で連絡して入れてもらった(笑)。ロシア語は分からないんだけど、『japanese』って言葉で(受賞したと)気づいてビックリした」と述懐。

真木さんも「本当にびっくりしました。監督が舞台に立っている姿を見て感動しました」とふり返る。嬉しさと感動のあまり泣いてしまったという真木さん。先日の初日舞台挨拶で、原作者の吉田さんからの感謝の手紙がサプライズで届けられたときは「泣きそうだったけど、まだ何の結果も出ていなかったから我慢したんです」とのこと。その後、事務所経由で手紙を受け取り「夜中に一人で読んで泣いた(苦笑)」とのことだが、今回の受賞で「やっと(人前で)涙が流せる」と思ったという。

式の後に大森監督は、実弟であり本作にも出演する大森南朋に「メールを送ったけど、寝てたみたいで数時間経ってから『やったね』と返事があった。そういう男なんですよ」と苦笑い。真木さんは「お母さんに電話しました。ずっと応援してくれていたので。日本時間で夜中だったんですがすぐに出て、泣きながら喜んでくれてすごく嬉しかったです」とニッコリ。大西さんも井浦新ら共演陣から連絡があったと明かした。

現地での評価、および受賞について、監督は「映画祭のディレクターや審査員と話をする機会がありましたが、受賞理由について『人間関係の深い洞察』と言われました。それは役者が作り出したものだと思ってます。ディレクターは『システム上、無理だったけど、(壇上に)3人で上がって欲しかった』と言ってくれました」と俳優陣の演技を含めて評価されたことが嬉しいよう。

興行的な面で見ると、日本映画界で本作のようなテーマ、規模の作品作りは難しい状況にあることは間違いないが、監督は「僕が頑張っていかないと」と今後に向けての意気込みを口にした。

大西さんも、企画段階から参加していたとあって喜びもひとしおのよう。「この時代にこういう題材、シリアスな内容の映画は難しい状況で、意気に感じて僕たちに賭けてくれた製作の思いを背負ってやってきました。だから受賞したときはホッとして『義理を果たせた』という思いでした」と安堵の表情を浮かべる。

真木さんはモスクワの前に参加したカンヌ国際映画祭でも出演作『そして父になる』が「審査委員賞」を受賞している。こうした状況について「決して当たり前のことではないので、『おごるな』と自分に言い聞かせつつも、光栄なことで仕事をしていく上での自信をもらえた」と女優人生における大きな出来事であったと認め、「これからより一層、気を引き締めて現場に行けると思う」とさらなる飛躍を誓っていた。

『さよなら渓谷』は有楽町スバル座、新宿武蔵野館ほか全国にて公開中。
《シネマカフェ編集部》

関連記事

特集

【注目の記事】[PR]

特集

page top