第38回トロント映画祭の「スペシャル・プレゼンテーション部門」に出品された、福山雅治・主演作『そして父になる』が、9月7日(現地時間)に正式上映された。“オスカー前哨戦”とも言われるトロントでの正式上映は、チケットが早々にソールド・アウト、960席が満席になる大盛況ぶり。観終えた観客からは「とてもエモーショナルな作品」「10点中10点満点よ!」などの絶賛コメントや、「2人の養子を育てている。子育ての後悔などについても思いをめぐらせた」「旦那さんが養子なんだけど、やっぱり育ててくれた人が親だと思う」という実体験を語るコメント、「『奇跡』の監督なんだね。大好きなんだ」「大好きな監督」「過去作も好き」という是枝裕和監督ファンからの賛美のコメントも相次いだ。本作が「審査委員賞」を受賞した第66回カンヌ映画祭で、審査員を務め、上映中に号泣をしていたというニコール・キッドマンは、トロントで是枝監督と3か月半ぶりに再会。「私には、実子と養子と代理母で産んだ子がいて、その子たちを同時に育てているので、本当に心に刺さる内容だったの。その子どもたち全員と一緒にいることが、今何よりハッピーなことだから」と本作を改めて評価し、「是枝監督の次の作品にはぜひ出たいわ!」と是枝作品への参加に意欲を示した。『そして父になる』は、自分の子どもが病院で取り違えられたという事実を突きつけられた夫婦の姿を通して、これまで自分は人生の勝ち組だと信じて疑っていなかった男が、人生初の壁にぶつかり、自分自身と向き合い、葛藤するさまを描きながら、愛、絆、家族とは何なのかを問うヒューマン・ドラマ。公式上映後に行われた質疑応答で「なぜ娘でなく息子、母でなく父を描いたのか?」という質問に対して、是枝監督は「日本には古い男性家系の考え方が残っているので、父と息子にすることで、血なのか時間なのかという問いを明確に描きたかった」と明かしている。『そして父になる』は9月24日(火)~27日(金)より全国にて先行公開、9月28日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。
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