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【インタビュー】福士蒼汰 “新人”からの脱却! 生真面目な二十歳の素顔

学生時代、よく英語の教科書の内容を声に出して読んでいたという。絵に描いたような真面目な優等生のイメージだが、本人は「ただ英語が好きで、教科書を読むのが楽しかったんです」とはにかむ。

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福士蒼汰『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』/PHOTO:Naoki Kurozu
福士蒼汰『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』/PHOTO:Naoki Kurozu
  • 福士蒼汰『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』/PHOTO:Naoki Kurozu
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学生時代、よく英語の教科書の内容を声に出して読んでいたという。絵に描いたような真面目な優等生のイメージだが、本人は「ただ英語が好きで、教科書を読むのが楽しかったんです」とはにかむ。「好きになるとのめり込んじゃうんです」と語る、福士蒼汰。

「仮面ライダーフォーゼ」、「あまちゃん」を経て、大げさではなく子どもから大人まで広くその名を知られるようになったいまでは、教科書ではなく次々と新しい台本を読み込まなくてはならない日々を送る。

英語と演技、心からのめり込める2つの「好き」なことが一緒になった仕事がまもなく公開となる映画『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』で初めて本格的に挑戦したアニメの吹替え。福士さんは、狙撃事件の重要参考人と関わりを持つ日系アメリカ人の元軍人ケビン・ヨシノの声を担当し、流暢な英語のセリフを披露している。

ひょんなきっかけで英語が好きになった。まわりの同級生と同じように、中学生になって英語の授業が始まったが「英語の先生がクラスの担任だったんですけど、その先生が『発音いいね』って褒めてくれたんです。それが嬉しくて、教科書をブツブツと声に出して読むようになりました」と明かす。

褒められると嬉しくなってつい乗ってしまうし、一度、好きになるととことんやり抜く。それから、特に塾に通うでもなく、学校の教科書だけを教材に独学で勉強を続け、いまでは英検2級を持つ。

「高校に入ってから英検を受け始めて、実は2級は一度、落ちてるんです。それからもう一度、リベンジで受かりました」。

真面目で一途で、乗せられやすく、そして負けず嫌い――。柔和で人懐っこい笑みを浮かべて質問に答える姿は、いまどきの細身のイケメン俳優だが、内には熱い炎を秘めている。英検2級という“資格”そのものは、俳優という仕事のキャリアには特にプラスになるわけではない。だが、福士さんはこれまで勉強を積み重ねてきた英語のスキルを演技の仕事で活かせる日が来るのを待ち望んでいた。

「今回のように英語のセリフで相手との掛け合いがあるのは初めてだったし、それを『名探偵コナン』というずっと続いてみんなに愛されている作品で体験できて幸せでした。今回の作品をきっかけにもっと勉強したいという気持ちになったし、海外の人とお仕事してみたいと思いましたね。海外に出ると全然考え方も違ったりするだろうし、違う意見を聞いて、これまでと全く違う自分が生まれるのではと楽しみ。海外は常に視野に入れています!」。

先日よりメインキャストのひとりを演じる連続ドラマ「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」(日本テレビ)が放送開始。次々とCMにも出演し、公開を控える映画(『好きっていいなよ。』『神さまの言うとおり』)はいずれも主演作。そもそも、劇場版『名探偵コナン』のゲスト声優に選ばれること自体、“旬”の証と言える。「仮面ライダーフォーゼ」での主演、そして昨年の「あまちゃん」の“種市先輩”という流れが現在の引っ張りだこの状況を作ったことは言うまでもない。この狂騒を当人はどのように受け止めているのだろう?

「いまは、期待に応えなきゃって気持ちが大きいですね。いままでは『挑戦、挑戦!』でよかったけど、この仕事を始めてもう4年目。“新人”とは言えないし、プロとして、いままで受けた恩を一つ一つ、返していかなきゃって思います」。

精神面だけではない。実際の役柄へのアプローチにおいても少しずつ、経験を積んできたことで変化を感じているという。

「台本の読み方が変わってきましたね。より論理的に考えて、台本も化学の教科書でも読むような感じで読むようになってきました。『こういう気持ちがあって、こうだからこうなるじゃないか…?』って。実際に演じる時は文系で(笑)、感情に重点を置いてやるんですが、読むときは理系で論理的に感情を掴もうと思考しながら読んでます」。

冒頭で「声に出す」英語勉強法を紹介したが、台本を読むときも一緒。しかも「他の人のセリフも全部、演じながら読んでいる」という。改めてその生真面目さに驚かされるが、一方でやはり、福士さんにとってはそれは楽しくてたまらないプロセスなのだ。

「そうすることで『この人はこういう風だからこうなんだな』と考えて、その過程があるから自分のポジションや役割を掴めるようにもなりましたね。そうやって考えたことを現場で監督と話をして、コミュニケーションをとるのもすごく楽しいなと最近、感じています」。

遠くを見つめながらも、いや、遠くを見ているからこそ、足場を地道に固め、目の前の課題と愚直に真剣に格闘していく。未来を見据える弱冠二十歳の青年の顔は何とも楽しそうだ。
《photo / text:Naoki Kurozu》

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