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ジブリ最新作、カンヌ映画祭でスタンディングオベーションやまず 『レッドタートル』

「第69回カンヌ国際映画祭」ある視点部門に正式出品されたスタジオジブリ長編最新作『レッドタートル ある島の物語』。

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「第69回カンヌ国際映画祭」ある視点部門に正式出品されたスタジオジブリ長編最新作『レッドタートル ある島の物語』。これを受け、鈴木敏夫プロデューサーとマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督がカンヌ入りし、 5月18日(水)には公式上映を実施、上映後はスタンディングオベーションが起きた。

嵐の中、荒れ狂う海に放りだされた男が九死に一生を得て、ある無人島にたどり着いた。必死に島からの脱出を試みるが、見えない力によって何度も島に引き戻される。絶望的な状況に置かれた男の前に、ある日、ひとりの女が現れた――。

始まりは1本のアニメーション映画。2000年に発表公開された『岸辺のふたり』(監督:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット) は、わずか8分間という短編にもかかわらず、父娘の愛おしい絆を丹念に描き世界中を静かな感動で包み込み、アカデミー賞短編アニメーション映画賞など世界各国の賞を多数受賞。同作を観たスタジオジブリ鈴木プロデューサーの、 この監督の長編を観てみたいという気持ちが本作の出発点となった。

はじめての長編製作の打診を受けたマイケル監督は、尊敬する高畑勲監督から、長編映画の製作全般について助言を受けることを条件にこれを快諾。高畑監督参加のもと、スタジオジブリとシナリオ・絵コンテ作りから効果音・音楽にいたるまで、あるときは直接会って話し合い、あるときはデータをやりとりしながら、何度も打ち合わせを重ね実に8年もの歳月をかけて遂に完成させたのだ。

同映画祭「ある視点部門」は、スタジオジブリ作品としては今回が初めての試みということで、各方面から注目を集める中、1,000席全て埋まった会場、ドビュッシーホールにて上映はスタートした。上映前には、マイケル監督が登壇したスタッフを代表してあいさつするも、「メルシーボクー(ありがとう)」を3度繰り返す長編新人監督らしいシンプルかつ誠実な挨拶が、観客から大きな声援を呼んでいた。それを受け、当初挨拶の予定のなかった鈴木プロデューサーは英語で「私はフランス語も英語も話せませんが、日本語でメルシーボクーは“ありがとう”です」と挨拶し、会場から大きな喝采を集めた。

そして上映中は、圧倒的なアニメーション力に観客たちは息を呑み、ときに愛らしいキャラクターたちには笑いも起きていた。また上映後には、スタッフに向け5分を超えるスタンディングオベーションが起き、マイケル監督と鈴木プロデューサーは、とても感激した様子をみせていた。

さらに公式上映後の囲み取材にて、マイケル監督は「本当に感謝の気持ちでいっぱいです。スタジオジブリのアニメーション製作の豊かな経験から生まれる様々なアイディアはこの作品を作るうえで、とても素晴らしいものでした」と述べ、鈴木プロデューサーもまた「スタンディングオベーションを受けて、本当にカンヌに来てよかった」と公式上映での感想を語り、「ジブリ作品は5月前に完成したことがなかったので、今回初めてカンヌ映画祭に来られて光栄です」と改めて想いを話していた。

『レッドタートル ある島の物語』は9月17日(土)より全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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