メリル・ストリープが映画『プラダを着た悪魔』の中で演じたキャラクターの話し方はクリント・イーストウッドを参考にしていたそうだ。10年前に公開された同作品の中で恐ろしい雑誌編集長ミランダ・プリーストリーを演じたメリルは、力強い発言のシーンではあえてイーストウッドのかすれた声を真似し、ちくりと痛いことをいうシーンではメリルの主演作『シルクウッド』のマイク・ニコルズ監督の真似をしていたのだと「Variety」誌のインタビューに明かしている。「クリント・イーストウッドの声を真似たわ。彼は一度たりとも声を荒げることはなくて全員が耳を傾けなければならないの。だから彼は自動的にその場の中で最も権力のある存在になるわけよ。でも彼は面白くないの。だからその点はマイク・ニコルズから盗んだわ。最も冷酷で、ちくりと痛いことをおもしろおかしくいう方法よ。自己満足的要素を少し含んだ皮肉も込められていると、彼の言い方が最も効果的な教養で、最も記憶に残る訂正となるの。なぜなら、指摘されている本人も笑ってしまうほどだからね。歩き方だけは私そのものだったわ」。ミランダの衣装は100万ドル(約1億円)の価値があったそうで、ファッションに関してはモデルで女優のカルメン・デロリフィチェやドイツ人政治家のクリスティーヌ・ラガルドを参考にしていたそうだ。大ヒットテレビドラマ「アグリー・ベティ」に影響を与えた映画としても知られる『プラダを着た悪魔』は大ヒットを収めたにも関わらず、メリルは同作品の続編製作には興味をしめしておらず「全く違った作品なら、私はまた同じメンバーと一緒に作品が作りたいわ。でもあの作品はあの脚本だったからヒットしただけかもしれないでしょ。だから1作品だけで終わらせておいたほうがいいのよ」と続けていた。ちなみに、同作品でミランダのアシスタントであるアンドレア・サックス役には当初、アン・ハサウェイではなくレイチェル・マクアダムスが製作会社フォックスから白羽の矢を立てられていたことも明らかになっている。(C) BANG Media International
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