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渡辺謙&宮崎あおいがトロント映画祭に登場! 上映後は観客総立ちの拍手喝采

「第41回トロント国際映画祭」スペシャル・プレゼンテーション部門に出品されている映画『怒り』が

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『怒り』(C)2016 映画「怒り」製作委員会
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「第41回トロント国際映画祭」スペシャル・プレゼンテーション部門に出品されている映画『怒り』が、9月10日(現地時間)にプレミア上映を行い、本作で父娘を演じた渡辺謙と宮崎あおい、そして李相日監督が登壇した。

2010年、原作・吉田修一×李監督で挑んだ映画『悪人』の大ヒットチームが再集結し、新たに挑戦する意欲作『怒り』。本作は、八王子で発生した陰惨な殺人事件。被害者のものと思われる血で書かれた「怒」の一文字と、逃亡を続ける犯人。1年が経過しても犯人の有力情報は得られぬまま、事件から生まれた疑いが日本中に広まり、人々の“信じたい”気持ちに歪みを与えていく。前歴不詳の3人の男と出会い距離が縮まる3組の登場人物たちは、信じたはずが一度生じた疑いから逃れられず“信じる”“疑う”と対極の感情の間で揺れる。行き着く先は救いか破滅か。そして信じた先の“怒り”は凶行を生み思わぬ形で殺人事件を解き明かしていく――。

この日の公式上映にあわせて、主演の渡辺さんらは現地入りし、上映に先駆けてトロント市のシンボルであるCNタワーが一望出来るトロント市の名所“センターアイランド”を訪問。トロントの印象について渡辺さんは、「アメリカのパブリシストとよく話をするとき、行くならトロント映画祭だと。マーケットに対しての影響力が一番大きな映画祭だと聞いていたので、賞を獲るということではなく、世界中からこの地に集まる映画人に『怒り』を観ていただく。そういう意味では非常に価値のある映画祭だと思います」とコメント。過去にトロントへ留学経験がある宮崎さんは「家と学校の往復のみでほとんど観光をしたことがなかったんです。昨日監督と夜の街をフラフラ歩いたのですが、人がたくさんいて活気のある街だなと感じました。思い入れのあるトロントに映画祭で戻ってこれて、すごく贅沢で嬉しい気持ちです」と印象を語った。

そして、センターアイランドを訪れた後3人は、TIFF Bell Lightboxで行われた公式会見に参加。李監督作品に出演することに対して渡辺さんは「李監督は日本映画業界の宝物。一緒に仕事を出来たことを誇りに思っています」。李監督は本作の“信じる”というテーマについて聞かれると「この作品は、日本の社会の隅にいる人たちの物語ですが、同じようなことがたぶん世界でも起きていると思います。我々は知らない人たち、改めて知り合う新しい人たちをどれだけ信頼できるか、信頼することがいかに難しいか、信頼することによって失うこと、疑うことによって、失うことがどれだけあるのかは、いままさに世界で同じように起きていることだと認識しています」と話した。

その後、ついにプレミア上映が開催。会場となったのは、1913年に建てられた歴史ある映画館「エルギンシアター」。上映前のカーペットアライバルには、10代からシニア層まで約500人もの観客が劇場前に詰めかけた。そして上映には映画祭最大級のキャパシティを誇る劇場を埋め尽くす1,400人もの観客が来場し、場内満席の大盛況の中上映前の舞台に登壇した渡辺さん、宮崎さん、李監督はそれぞれ流暢な英語で挨拶。また、上映中ラストシーンでは感嘆の声とすすり泣く声も聞こえ、本編上映後は約10分に渡って観客総立ちの拍手喝采となっていた。

映画祭終了後は「一緒に上映を観ていて、お客様がすごく素直に笑えるところは笑って、楽しんでもらえているな、と感じました。今回自分は2回目の鑑賞なので、疲れました(笑)。1回目に観たときよりも、ものすごい温かいものを感じたんです。この監督は本当にやさしい人なんだ、温かいものを届けたい人なんだ、とすごく感じました」(渡辺さん)、「今回私は本作を観るのが2回目だったのですが、やっぱり前回とは違うところで感情を動かされました。謙さんとご一緒に取材をさせていただく中で、お父ちゃんがどんな気持ちで私(愛子)を見ていたのかを聞いたりして、それを聞いているせいか、お父ちゃんの気持ちになってしまって、こんなに自分のことを思ってくれているのに、その気持ちにものすごく心が打たれて、お父ちゃんの顔にぐっときてしまいました」(宮崎さん)と語った。

『怒り』は9月17日(土)より全国東宝系にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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