マーティン・スコセッシ(74)は監督業を仕事と捉えていないそうだ。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』『シャッター アイランド』『タクシードライバー』など50本以上におよぶ映画を手がけてきたスコセッシ監督だが、嫌々現場に向かうことなど一度もないそうだ。「僕は仕事が好きじゃないんだ。仕事っていうのは僕にとって、何かすることを強いられることなんだけど、僕は仕事に行ったことなんてないと感じるような人生をおくっているわけさ」「たとえ何らかの理由があって映画を作らなくちゃいけなかったときでさえ、無理することなくそのストーリーと俳優陣とスタイル、映画的な発見というか探検みたいないものに恵まれていたんだ」。そんなスコセッシ監督は新作『沈黙-サイレンス-』ではこれまでの作品よりも「深い道」を選んだそうで、「『沈黙-サイレンス-』はこれまでの僕の作品よりも深い道へと連れて行かれたんだ。どれだけ深かったかは分からないけどね。色んな所で立ち止まりながら、最後には1つの場所に行きつくんだ」と説明した。そして2006年作『ディパーテッド』には特に不思議な経験をさせられたそうで、「僕はモラル・グラウンド・ゼロと呼んでいるんだ。最後には全ての登場人物が殺されちゃったわけだろ。その後の行き場がないんだ。あの映画に向けてはほとんどインタビューとかをしなかったよ。疲れ切っていたんだ。やりきれない感があったんだよ」「あの映画は好きだよ。でも製作過程がね。特にポストプロダクションは気分の良いものではなかったね。いくらもらえるかなんて関係なく、とにかく辛い作品だったよ」と当時をふり返った。(C) BANG Media International
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