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【シネマVOYAGE】世界一幸福な国が辿った歴史――国王が下した“ある決断”とは

今月のシネマな旅先はノルウェーです。映画『ヒトラーに屈しなかった国王』は、1940年にナチス・ドイツ軍に首都オスロを侵攻され、次々と主要都市を占領され、降伏を迫られながらも抵抗し続けたノルウェーの国王ホーコン7世の運命の3日間を描いた映画です。

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『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures
『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures
  • 『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures
  • 『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures
今月のシネマな旅先はノルウェーです。映画『ヒトラーに屈しなかった国王』は、1940年にナチス・ドイツ軍に首都オスロを侵攻され、次々と主要都市を占領され、降伏を迫られながらも抵抗し続けたノルウェーの国王ホーコン7世の運命の3日間を描いた映画です。

『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures
この映画に興味を持ったのは、世界幸福度ランキング2017でノルウェーが1位だったこともひとつです。幸福度の高い国がどんな歴史を辿ってきたのか知りたくて。また、ホーコン7世はスウェーデンとの同君連合(※)を解消した独立後、初めて国民投票によって選ばれた国王、ノルウェー国家の礎を築いた国王です。彼の選択した決断があったからこそ、いま世界一の幸福を感じる国であるとしたら、この映画は観る価値がある、観るべき映画だと思ったわけです。

※同君連合:複数の君主国の君主が同一人物である状態・体制のこと。1814年~1905年までノルウェーはスウェーデンと連合王国を形成。

世界幸福度ランキングは、国際連合が定めた3月20日の国際幸福デーに、世界の155ヶ国を対象に発表されます。日本は残念ながら51位。上位は下記のとおりです。

■世界幸福度ランキング2017
1位 ノルウェー
2位 デンマーク
3位 アイスランド
4位 スイス
5位 フィンランド
6位 オランダ
7位 カナダ
8位 ニュージーランド
9位 オーストラリア
10位 スウェーデン



日本も住みやすい国とされていますが、このランキングはGDP(国内総生産)など客観的な経済的指標だけではなく──“人生に幸せと不幸せを感じる度合いを、1人当たりの実質国内総生産(GDP)、社会的支援、健康寿命、信頼性、人生選択の自由度、寛容さ、腐敗認知の6つの指標を用いて相関分析したもの(※WORLD HAPPINESS REPORT 2017より)”によって出されているそうです。

『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures『ヒトラーに屈しなかった国王』-(C) 2016 Paradox/Nordisk Film Production/Film Väst/Zentropa Sweden/Copenhagen Film Fund/Newgrange Pictures
物語としては、ドイツ軍がノルウェーへの侵略を開始した1940年4月8日から4月10日までの3日間、降伏を抵抗し続けた運命の3日間を描いていきます。正直、地味な映画ですが、ホーコン7世のセリフや行動には、自分自身の心に留めておきたいと思うものがいくつもありました。たとえば、家族は何があっても一緒にいるべきであるという言葉や、議会に対して怒りをぶつける息子、皇太子オラフをなだめるシーン、何よりもノルウェーの人々にとってどんな選択をすることが幸せに繋がるのかを第一に考え、考え抜いたうえでの決断の瞬間は観ていて胸が熱くなりました。

家族のため、国民のためを思って選択したその決断が現在の幸福度ランキングに繋がっているのだなぁと思い、もちろんノルウェーにも行ってみたくなりました。映画のメイン舞台となっているオスロの街を歩いてみたいですし、ノルウェーを代表する画家ムンクの「叫び」を展示しているオスロ国立美術館にも行ってみたい。そして、やっぱりオーロラを見てみたい! ので、オスロとセットで行きたいのは北極圏にある小さな島の町、トロムソでしょうか。短い滞在でもオーロラ出現率が高く北極圏の中でも比較的暖かいそうです。映画の感動が冷めやらないうちに、ノルウェーの旅に出たいと思います。(text:Rie Shintani)
《text:Rie Shintani》

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