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【インタビュー】マイケル・B・ジョーダン、“孤独でセクシー”なヴィランへの共感点とは?『ブラックパンサー』

3月1日より、いよいよ日本でも公開されたマーベル・スタジオ最新作『ブラックパンサー』。本作で悪役を演じるマイケル・B・ジョーダンにインタビュー!

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『ブラックパンサー』-(C)Marvel Studios 2018
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「こんにちわ」と、開口一番日本語で挨拶してくれたマイケル・B・ジョーダン。「『ドラゴンボール』をきっかけに『BLEACH』『NARUTO -ナルト-』『DEATH NOTE』『ワンパンマン』…そのほかにも本当にたくさん、日本のアニメや漫画を読み尽くして育ってきたんだ。そこから日本語を覚えたりとか、日本の文化に興味を持つようになった。それが自分にとっての日本との接点だよ」。

目を輝かせて日本のヒーロー作品を多数愛読していると語るマイケル。だが、今回演じたのはヒーローではなく、だが“悪役”とひと言では言い表すにはあまりにも孤独で複雑で、人間味を帯びた魅力を持つ男だった――。

マイケル・B・ジョーダン/『ブラックパンサー』韓国プレミア
3月1日より日本でも封切られたマーベル・スタジオ最新作『ブラックパンサー』。国王とヒーロー、2つの顔を持つマーベル史上最もクールでミステリアスな新ヒーロー“ブラックパンサー”が、祖国である超文明国家ワカンダの“秘密”を守るという使命、その責任と重圧に葛藤しながら、秘密を狙う国内外の敵たちと戦う物語を描く。マイケル演じるエリック・キルモンガーは、元アメリカの秘密工作員で、ワカンダの秘密を知る謎の男。その秘密――ヴィブラニウムのとてつもないパワーを手に入れることができれば、世界を力で支配できると考え、ワカンダへの潜入を企てる。

マイケルと言えば、近年では本作の監督を務めたライアン・クーグラー監督とタッグを組んだ『ロッキー』シリーズの『クリード チャンプを継ぐ男』での熱演が印象深い人も多いだろう。そのほか『クロニクル』『恋人まで1%』『ファンタスティック・フォー』など様々な役どころを演じてきたが、本作の役のためにこれまでとは一味違った役作りを試したという。

『ブラックパンサー』-(C)Marvel Studios 2018
「自分はいつも、役柄になりきって日記をつけているんです。演じていて、最後まで自分が考えたキャラクター像からブレないように。今回も日記をつけていたんだけど、演じるキルモンガーという役が他の役柄と一番大きく違うのは、初の“悪役”という立場もそうだが、何より“孤独である”という点だ。家族を亡くして一人で育ってきた男…。だから撮影中は、普段とは違って私生活でもなるべく友だちや家族から距離を置いて生活するようにしたんだ」。

実生活からも“孤独”を体感しようとしたマイケル。彼が言うように、演じるエリック・キルモンガーは“孤独”で孤高な存在。そんな影を背負ったキャラクターには、ついつい惹かれ、色っぽささえも感じてしまう…。実際キルモンガーは“セクシーヴィラン”とも呼ばれているようで、プレミアでも「セクシー!」とひときわ黄色い声援を浴びていた。

『ブラックパンサー』-(C)Marvel Studios 2018
「心に悲しみを抱えた男がセクシーに見えるっていうのは、いわゆるあれだよね? ナイスガイよりはバットボーイ(ちょっと悪い男)に惹かれる心理と一緒でしょ? それは僕も分かる気がするんだ。それに加えて、キルモンガーは子どもの頃からものすごく辛い目に遭っている。だから、人に対して心を閉ざし高い壁を築いてしまっている。誰もそこに入り込むことができない。だからこそ、逆に“入り込んでやろう”みたいな気に女性をさせるから、そこがセクシーという魅力になるんだよね」。

また、華麗な肉体美からも“セクシーさ”は感じられる。「フィジカル面では、かなり筋肉をつけて、体重も増やしたんだ。彼はサバイバーで、きっと子どもの頃からありとあらゆる相手と戦って生き抜いてきたわけだ。だから、単に肉体的に威圧感があるだけではなく、全身から『かかってこい』と闘志がにじみ出るようなタフさを、動きも含めて表現しようと心がけました」。

『ブラックパンサー』-(C)Marvel Studios 2018
「だけど、一番力を入れたのは、外見よりも内面の葛藤や複雑さだよ。そこが一番、自分で演じていて共感できる部分だった」。マイケルは、とにかくキルモンガーを“悲しいキャラクター”だと言う。「心の一部は傷ついた少年のままなんだ…」。それほどまでに“孤独”である理由は、物語を大きく揺るがすほどのキーポイントとなる。ぜひ本作を鑑賞してマイケルが表現した彼の悲しみや孤独、そして心の葛藤に思いを馳せてみてほしい。

「日本の女性に“ここはオススメ”」というポイントを聞いてみると、「強い女性がたくさん出てくること!」だという。「強い女性と言っても様々な種類があると思うんだけど、自分らしい生き方を貫く女性というのは、やっぱりすごく素敵だと思う」。

メイキングカット『ブラックパンサー』-(C)Marvel Studios 2018
「例えば、国王を守る誇り高き女戦士・オコエは、とあるシーンでカツラを被るんだけど、自分がカツラを被ることに耐えられなくなってしまうんだ。彼女はスキンヘッドであることが自分らしさであり、かつ伝統的なワカンダの女性の美しさだと、きちんと自信を持っている。そういう風に、自分の属する文化によって一般化された理想の女性像にとらわれるのではなくて、自分らしさを貫く、自分の生き方を貫く、そういう強い女性たちがたくさん登場するんだ。彼女たちの姿勢には、様々いろんなインスピレーションをもらえると思うよ! 楽しんでもらえるんじゃないかな!」

マイケル・B・ジョーダン/『ブラックパンサー』韓国プレミア
ちなみにマイケルは1987年生まれ。偶然にもインタビュワーと同世代であり、“全く同じ漫画を読んで育った世代だ”と告げると「僕も、本棚にびっしり漫画本が詰まってて、いまでもネットで読んだりしているよ! だから実際、早く日本に行きたいんだ! 行って、本場のファッションや日本食を堪能したいと思ってる。近い将来、ぜひ叶えたいね」。彼の“日本作品好き”の感性は、本作の役作りには「反映されていないよ」ということだが、今後の彼の活躍のなかで“日本作品好き”の感性が発揮され、来日してくれる未来を期待せずにはいられない。

協力:ウォルト・ディズニー・スタジオ
《シネマカフェ編集部》

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