【インタビュー】スピルバーグ監督、テクノロジーの発達に危惧…『レディプレ』で伝えたいメッセージ

最新作『レディ・プレイヤー1』プロモーションのため、2005年の『宇宙戦争』以来、13年ぶりに来日したスティーヴン・スピルバーグ監督にインタビューを敢行。

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スティーヴン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』/photo:Masakazu Isobe
  • スティーヴン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』/photo:Masakazu Isobe
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  • 『レディ・プレイヤー1』(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTSRESERVED
  • 『レディ・プレイヤー1』(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
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  • 『レディ・プレイヤー1』(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
  • 『レディ・プレイヤー1』(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
最新作『レディ・プレイヤー1』プロモーションのため、2005年の『宇宙戦争』以来、13年ぶりに来日したスティーヴン・スピルバーグ監督。VR(バーチャル・リアリティ)の世界で繰り広げられる壮大なトレージャーハンティングは、観るものすべてを魅了する最高級のエンターテインメント作品に仕上がっているが、スピルバーグ監督は本作にどんな思いを込めたのだろうか――。

■『未知との遭遇』の次に時間がかかった映画!


本作の舞台は、VRワールド「オアシス」。プレイヤーたちは、自分たちがなりたい姿(アバター)に扮して、現実とは違う“人生”を楽しむ姿が描かれているが、その映像は想像を絶する臨場感だ。この点についてスピルバーグ監督は「アバターが人間と同じぐらいリアルに描けている」と特長を挙げると「これまで手掛けた作品のなかで、一番技術的に複雑な映画。製作に3年かかりました。僕の映画では『未知との遭遇』に次いで時間がかかった映画です」とこだわりを明かす。

スティーヴン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』/photo:Masakazu Isobe来日時取材に応じたスティーヴン・スピルバーグ監督
続けて「(原作者の)アーネスト・クラインや(脚本家の)ザック・ペンのおかげですばらしい作品になった。さらに僕と同じぐらい想像力のある人たちが側にいてくれて『オアシス』のイメージを作り上げる手伝いをしてもらった」と周囲の人間への感謝を忘れない。

また、本作には“1980年代”というキーワードが浮かび上がってくる。劇中に登場するキャラクターや音楽は、80年代に一世を風靡したものが多数登場するが、スピルバーグ監督は「80年代のアメリカというのは、レーガン大統領時代で、経済も好調で仕事もあったイノセンスの時代。当時は文化がすべてをコントロールしていたが、いまはあまりにも皮肉がはびこっているシニシズムの時代になってしまった。ここを打ち破るような、子どもに戻れるような映画を作りたいと思っていたんです」と作品のコンセプトを語る。

『レディ・プレイヤー1』(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTSRESERVED

■三船敏郎アバターも登場!


この言葉どおり、劇中には童心をくすぐるような、純粋な思いが随所にちりばめられており、ワクワクが止まらない。特に「機動戦士ガンダム」「AKIRA」「ストリートファイター」「三船敏郎」など、日本人ならにんまりしてしまいそうなキャラクターも多数登場する。

(C) 2018WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
三船敏郎のアバターについては「黒澤明監督の主役といえば三船さん。私は『蜘蛛巣城』という映画が大好きなのですが、1977年にロサンゼルスに三船さんが来たとき『1941』に出演してほしいとお願いしたことがあるんです。そういう交友関係があったのですが、今回に関しては、息子さんの許可をしっかりとっているんですよ」と裏話を披露してくれた。

■スピルバーグ監督の理念


スピルバーグ監督作品には、これまでもさまざまな最新テクノロジーが駆使されているが「テクノロジーの発達によって、人間よりも賢いものを作ってしまう恐怖はあります。『ジュラシック・パーク』シリーズは、テクノロジーの制御ができなくなった世界を描いている作品ですよね」と技術革新によるリスクを語る。一方で「そんなことよりも、もっとも怖いのはスマートフォン。みんなが下を向いてスマートフォンばかりいじっていると、人と人が目を見て話さなくなってしまう。それこそが一番怖いことなのかもしれません」ともっとも大切なのは、人と人とのコミュニケーションであることを強調していた。

『レディ・プレイヤー1』(C)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED
スピルバーグ監督と仕事を一緒にした人の多くが“子ども心を忘れない人”という特長を挙げているが「それは僕がそういう人間だからだと思う。捨てようと思っても子ども心は捨てられないんだ」と目を輝かせると「家族からみると、僕は常に空想の世界にいる人みたいなんだ。あまり自覚はないのだけれど、確かになにかを想像していることが多い。でもこうした感覚は、数年前に宮崎(駿)さんとお会いしたとき、僕は彼に感じたことなんですよ」と日米のレジェンドの共通点を述べていた。

新宿で行われたジャパンプレミアでは、約500人の熱狂的なファンとの交流を楽しんだスピルバーグ監督。本作について「いままでの作品では、どういう思いを映画に込めたかは伝えてきたのですが、この映画に関しては、伝えたいメッセージがありすぎるので、観客には、自分にとってなにが大切なメッセージなのか見つけてほしいと思っています」と語った。

スティーヴン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』/photo:Masakazu Isobe
《text/photo:Masakazu Isobe》

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