【インタビュー】ユアン・マクレガーが語る“無償の愛”「プーは決して愛することをやめない」

主演最新作『プーと大人になった僕』に、どうしようもなく惹きつけられたというユアン・マクレガー。来日した彼が、「大好きな作品」という本作について語る。

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「大好きな作品と一緒に、日本に来られて嬉しい」。こう語るユアン・マクレガーの言葉が真実なのは、部屋の片隅に並んだプーやピグレット、ティガーのぬいぐるみに向ける視線の温かさから伝わってくる。そして、いまたまたま彼が抱きかかえているのは、お人よしのロバ、イーヨーのぬいぐるみ。どうも、触り心地がいいらしい。

これらの仲間たちが登場する『プーと大人になった僕』に、ユアンはどうしようもなく惹きつけられたという。彼が演じるのは、A.A.ミルンの児童書「クマのプーさん」シリーズに登場するクリストファー・ロビン。かつてプーと親友だったクリストファー少年は成長し、妻と娘を持つビジネスマンになっている。

『プーと大人になった僕』(C)2018 Disney Enterprises, Inc.

大事なのは脚本「物語も役柄も、大事なのは心に響いてくるかどうか」


「ユニークなアイデアだよね。単なる実写化ではなく、ひねりが効いている。人間がもともと持っていた資質が、成長するとどうなるか。それに答えているのも興味深い。ミルンの描いたクリストファーは森の仲間たちのトラブル解決屋で、みんなから頼られる存在だった。そんな彼が仕事ばかりで娘に対しても厳しく、遊び心を忘れた大人になったのは、すごく説得力のあることだと言えるんじゃないかな」。

ユアン・マクレガー/『プーと大人になった僕』(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
以前から、「出演作を選ぶときに最も大事なのは脚本」と公言し続けてきたユアン。「クリストファーが人生で大変な時期を迎えたときに、プーが彼の前に戻ってくる」という展開はもちろん、クリストファーの役柄も、彼の心をとらえて離さなかったようだ。
「物語も役柄も、大事なのは心に響いてくるかどうか。脚本を読んだとき、クリストファーのすべてが瞬時に分かったんだ。それは、どの作品でも起こることじゃない。リサーチが必要なこともあれば、演技プランを練らなくてはならないこともある。でも、クリストファー・ロビンを演じるにあたっては、何も考える必要がなかった」。

プーのような存在が実はいる「彼との関係は、クリストファーとプーに近いと思う」


それは、かつてクリストファーとプーたちが“100エーカーの森”で遊んだのと同じように、ユアンにも大切な場所があるからだろうか。「スコットランドのクリフには、“ザ・ノック”と呼ばれる森があってね」と故郷の森に思いを馳せる。
「僕が16歳まで住んでいたクリフは丘に面した町で、丘の上が森になっている。わりと小さな町だから、7~8歳の子どもたちが自転車に乗って朝早くからザ・ノックへ出掛け、遅い時間まで遊んでいても安全だったんだ。路地から見えない場所に秘密の基地を作り、お手製のカタパルトで松の実を発射したりして…。すると、道行く人は『リスかな?』と不思議がる。本当はもっとやんちゃな遊びもしたけど、発言は控えておくよ(笑)」。

ユアン・マクレガー/『プーと大人になった僕』(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
「クリストファーみたいに空想の友達はいなかったけど!」と、すかさず補足もしておくユアン。ただし、クリストファーにとってのプーのような存在は、いまも昔もいる。
「シドという名前の犬を飼っているんだ。彼との関係は、クリストファーとプーに近いと思う。実際、撮影現場でプーがシドに見えることもあった(笑)。ちょっと目が似ているんだ。もちろん、シドは人間の言葉で僕に何かを語りかけてきたりはしないけど。目と目でコミュニケーションは取れているはず。子どものころはビーグル犬のジュノを飼っていて、ザ・ノックにもよく連れていったよ。プーやシド、ジュノみたいな存在からは無償の愛を感じる。プーに腹を立てたクリストファーが、感情を爆発させたことを詫びるシーンがあるだろう? すぐに謝られはしたけど、あのときのプーはすごく傷ついている。でも、プーはクリストファーを愛することを決してやめない。それが愛情だと思うんだ」。

『プーと大人になった僕』(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
ここで、「ちょっと待ってね」と言ってスマホをいじり出し、シドくんの写真をお披露目。「酔っぱらいみたいな顔なんだ(笑)。10歳くらいかな。シェルターから保護した犬だから、正確なところは分からないけど。なかなかの青年なんだよ」と自慢する。写真のシドくんの目はなるほどプーに似ているが、ユアンにも似ているかも…。

出演後、プライベートの過ごし方に変化が…


そんなユアンにとって、プーとの日々は心のリフレッシュに。人生をふと立ち止まらせてくれるプーのアドバイス通り(?)、「撮影を終えてから、長い長い休みを取った」という。
「きっと以前の僕だったら、仕事をしない日々をチャレンジのように感じたと思う。でも、実際は最高だった。趣味は多いしね。大好きなバイクに乗ったり、いじったり、ネットで見つけて買ったり、売ったり。もともと古いバイクが好きなんだけど、最近は古い車も好き。映画の中でイヴリン(クリストファーの妻)が運転している車も、どうしても欲しくて買い取ったんだ。最高の匂いの車でね。日本に来る2日前に、ロサンゼルスの自宅に届いたばかり。今までも仕事の合間に趣味の時間を作るようにはしていたけど、ここまで没頭できたのは初めてだよ。本当に、幸せだった。もうすぐ新作に取り掛かるのだけど、ちゃんと仕事できるかな…。大丈夫かな…」。

ユアン・マクレガー/『プーと大人になった僕』(C)2018 Disney Enterprises, Inc.
いまごろは自宅で車を愛でているのだろうか。それとも、新作に取り掛かっているのだろうか。どうも前者の光景が思い浮かぶのは、プーに感化されたからかもしれない。

『プーと大人になった僕』は9月14日(金)より全国にて公開。
《text:Hikaru Watanabe》

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