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【MOVIEブログ】「勝つ喜び」と「負ける悔しさ」

ここのところ映画祭の事ばかりだったので、別の話題を。 先週、息子の幼稚園の運動会を見てきました。

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息子がもらった参加賞の金メダル
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  • 息子がもらった参加賞の金メダル
ここのところ映画祭のことばかりだったので、別の話題を。
先週、息子の幼稚園の運動会を見てきました。

運動会の中で綱引きがあったのですが、一生懸命ひっぱっている息子の姿も良かったのですが、残念ながら負けてしまった後に5歳の息子が手を叩いて悔しがっていて、それを見て思わず嫁と笑ってしまいました。でも、その後すぐに思い直したのは、自分があんなに悔しがったことが最近あったかなということ。答はもちろんありません。あんな風に全身で悔しさを表せる息子が逆に羨ましく、そして誇らしく思いました。実は以前にほかの幼稚園の運動会を見学に行った時に、そこの運動会ではかけっこで順位を付けることはせずに、最後はみんなで手をつないでゴールするというものになっていて、正直それを見た時に大きな違和感を感じました。

だから、今回の息子の姿を見て、あぁ良かったと思えた次第です。

人生には必ず勝負をしなければならない瞬間は来るわけで、それを運動会という場で体験することができて、全身でその感情を味わえたのは、それが勝つ喜びであれ、負ける悔しさであれ、きっと大きな糧になると。大袈裟かもしれませんが、そう思えました。

東京国際映画祭でもコンペ部門では東京グランプリをはじめとして色々な賞が授与されます。これは常々思っていますが、映画に勝ち負けはあるんだろうか? と。運動会やスポーツであれば、勝ち負けは明確につきますが、映画の優劣ってなんなんだろう? と。興行収入という数字で差を付けることは出来るかもしれませんが、ヒットした映画が必ずしも良い映画かというとそれも少し違う気がします。前にある女優さんが初日の関係者向けの打ち上げの場で、その主演映画は大ヒットスタートを切っていたのですが、「私はあんまり嬉しくありません。多くの人に観てもらえたことはありがたいですが、私はこの映画が観た人の心にどれだけ深くささったか、そっちの方が気になります」といって、大ヒットに沸いていたスタッフたちをひんやりさせていたことがあって、でもそういうことなんだろうなぁとは思いました。映画は結局観た人の中でしか完成されないので、その人の中でどう評価されるか、それが大事なんだろうなと。

今回の東京国際映画祭でいえば、チャン・ツィイーさんを審査員長とする5名の審査員による評価なので、彼女たちがどんな映画を評価するのか、そういうことなんだと思います。どんな映画がその栄冠を手にするのか? 楽しみにしてみたいと思います。そこで得られる勝つ喜びはきっと僕たちには想像もできないような喜びなのでしょう。あと1週間で勝つ喜びも負ける悔しさも、そして何よりもそこに参加できる嬉しさを味わえる、映画の祭典が始まります。
《text:Yusuke Kikuchi》

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