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元ゾンビが社会復帰、差別への怒りは復讐心に…『CURED キュアード』予告

ゾンビ・パンデミック終焉後、元感染者が社会復帰した世界を描く近未来スリラー『CURED キュアード』から、予告編と場面写真、監督・脚本を手掛けたデヴィド・フレインのコメントが解禁となった。

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『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
  • 『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
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  • 『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
ゾンビ・パンデミック終焉後、元感染者が社会復帰した世界を描く近未来スリラー『CURED キュアード』から、予告編と場面写真、監督・脚本を手掛けたデヴィド・フレインのコメントが解禁となった。

>>『CURED キュアード』あらすじ&キャストはこちら

今回解禁された予告編では、ゾンビ・パンデミック終焉後の世界で、社会復帰した元感染者が差別や過去に人を噛み殺した記憶に苦悩する様子や、再び人間として生き抜くために戦う姿が映し出されている。

『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
サム・キーリー演じる回復者のひとりである若者セナンは、エレン・ペイジ演じるシングルマザーの義姉アビーのもとに身を寄せるが、回復者を恐れる市民の抗議デモは激しさを増すばかり。

やがて理不尽な差別に不満を募らせ、過激化した回復者のグループは社会への復讐テロを計画。その怒りと憎しみの連鎖はセナンやアビー親子を巻き込み、新たな恐怖のパンデミックを招き寄せるのだった。


ゾンビ映画でありながら、元感染者への差別や不寛容な社会を描き、新型コロナウィルスが感染拡大している、まさに現在の社会にも通じる社会派な一面も垣間見える予告編に仕上がっている。

『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
予告編と同時に解禁された場面写真には、口元を血に染めた回復者とセナンの不穏な空気漂うツーショットや、不安気な表情を浮かべるアビーの姿などが切り取られている。

監督・脚本コメント


映画製作者としての私の情熱は、常に気の利いたジャンル映画を作ることにあった。ゾンビものに病的なくらい魅せられていた。現代の社会問題を見事に反映することのできるジャンルだからだ。そんなゾンビ感染に治療法があったらと考え始めたら、止まらなくなった。治るという状況は、元ゾンビにとってどんなものになるだろう?

治癒しても感染していた頃の行いの記憶に悩まされるという概念は、恐ろしく、とりわけ悲痛なものだった。その思いは私の心の中で渦巻き続けた。家族は元ゾンビを受け入れるだろうか? 本当にまた人間になれるのか? 登場人物を造形し、それを基盤にして『CURED キュアード』の世界を作った。

私はヨーロッパ中に救済措置と抗議が広がっていた頃、この脚本を書き始めた。当時も存在し、今でも残る激しい怒りの空気が私の執筆を焚きつけた。あれは自分には手に負えないことによって苦しめられ、責任を取らされるということに他ならず、それは本作の元ゾンビたちとまったく同じだった。彼らの行動に対する責任と罪はどこにあるのか。そして、記憶に取り憑かれている本人にとって、そんなことは本当に重要なのだろうか?

また、私はメディアや政治家が自らの目的のため、いかに人々の恐怖心を煽るかにも興味を抱いた。その恐怖の対象が移民、宗教、ジカ熱など、いずれであっても。そうした行為は怒りと分裂の雰囲気を作り出し、どんな病気よりもはるかに有害だ。このように恐怖を誇張する行為が『CURED キュアード』の世界の基礎を築いている。

要するに『CURED キュアード』は恐怖についての話だ。感染した者の恐怖や感染する恐怖だけではない。自分の中にある恐怖、すなわちそれは恐怖に苛まれる中での自分たちの無力さによる恐怖なのだ。

『CURED キュアード』 (C) Tilted Pictures Limited 2017
『CURED キュアード』は3月20日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。
《text:cinemacafe.net》

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