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吉本ばななの原点『ムーンライト・シャドウ』はいまこそ必読&必見の1作

小松菜奈&宮沢氷魚共演『ムーンライト・シャドウ』は吉本ばなな著「キッチン」に収録された短編小説が原作。苦難の続くいまこそ、小説で、映画で、じっくり味わい希望を見出す珠玉の1作だ。

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『ムーンライト・シャドウ』(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
『ムーンライト・シャドウ』(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • 『ムーンライト・シャドウ』(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
  • 吉本ばなな「キッチン」(新潮文庫刊) 「新潮文庫の100冊 2021」プレミアムカバー版
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  • 吉本ばなな「キッチン」(新潮文庫刊)
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小松菜奈&宮沢氷魚の共演で、吉本ばなな著「キッチン」(新潮文庫)に収録されている同名短編小説を映画化した『ムーンライト・シャドウ』。「キッチン」は社会現象ともいえる大ヒットを博し、これまでに世界30か国以上で翻訳され、発売から33年経ったいまでも世界中の人々に愛されている。

>>『ムーンライト・シャドウ』あらすじ&キャストはこちらから

生と死や愛をモチーフに生きることの寂しさ、美しさをナチュラルに描き出す作風が特徴で、長きに渡り人々の胸を打つ作品を世に送り出してきた人気小説家・吉本ばなな。繊細かつ力強さも兼ね備えた巧みな表現力で紡ぐ登場人物の心理描写は世界中のファンを魅了し、これまで役所広司・鈴木京香・堀北真希主演の『アルゼンチンババア』(07)、安藤サクラ&井浦新共演の『白河夜船』(15)、近年では日韓合作による『デッドエンドの思い出』(19)など映像化されてきた作品も数知れず。

その中でも1988年に刊行された「キッチン」は30か国以上で翻訳され、新潮社が毎年夏に行うキャンペーン「新潮文庫の100冊 2021」でプレミアムカバー版として販売されるなど、“世界の吉本ばなな”の原点として広く知られる。表題作も故・森田芳光監督『キッチン』(89)、日本・香港合作『kitchen キッチン』(97)として映画化されている。

吉本ばなな「キッチン」 「新潮文庫の100冊 2021」プレミアムカバー版

「地に足がつかない気持ちが映像によってどう表現されるのか楽しみ」


そして短編小説として収録されている「ムーンライト・シャドウ」は、1987年に日本大学芸術学部長賞、1988年に泉鏡花文学賞を受賞するなど、吉本ばなな初期の名作との呼び声も高く、いまなお愛され続けている作品だ。

先日、主人公・さつき役を長編映画単独初主演となる小松さん、さつきの恋人・等役を宮沢さんが務め映画化されることが発表されると、不朽の名作が時を超えて、いま最も旬な2人の共演に原作ファンの間でも大きな話題をさらった。

『ムーンライト・シャドウ』(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
吉本さん自身も映画化について「全編を通じて、夢なのか妄想なのかそれとも現実なのか。年齢を重ねると『人って死ぬんだな』とか、『理不尽なことも起きるんだな』とだんだんわかってくると思うのですが、そういうことを考えてもみなかった若い時期にそういうこと(大切な人との別れ)が起こってしまって、地に足がつかない気持ちが映像によってどう表現されるのか一番楽しみにしています」と期待を寄せている。

マレーシアの気鋭映画監督が映像化


『ムーンライト・シャドウ』(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
その期待をさらに膨らませてくれるのが、本作でメガホンをとるエドモンド・ヨウ監督。『アケラットーロヒンギャの祈り』で、2017年の東京国際映画祭で最優秀監督賞を受賞という快挙を成し遂げた気鋭の映像クリエイターが、美しい世界観にグローバルな風を吹き込み、新しいカタチの日本映画を誕生させた。

短編小説「ムーンライト・シャドウ」で描かれるのは恋人たちの日常に溢れる幸せな時間と、新たな一歩を踏み出そうとする前向きな気持ち。奇しくも日常を普通に過ごすことが困難であり、人との関係も希薄になりつつある現代において、さつきと等の間に確かに存在するひたむきな愛は、心の奥底に眠る大切な誰かを想う気持ちを再び温めてくれるような不思議な感覚を呼び起こさせる。

『ムーンライト・シャドウ』(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会
刊行から33年という月日を経ても色褪せない感動を読者の心に刻む本作は、さつきの心情とリンクするかのように、少しずつ希望をもたらしそっと寄り添ってくれるだろう。

『ムーンライト・シャドウ』は9月、全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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