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濱口竜介監督、授賞式前日ディナーでスピルバーグ監督と同じテーブルに「なんでこんなところに…」

西島秀俊主演映画『ドライブ・マイ・カー』が、第94回アカデミー賞 国際長編映画賞を受賞。この快挙を記念し、本日、凱旋記者会見が行われた。

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『ドライブ・マイ・カー』凱旋記者会見(C)2021 『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
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村上春樹の小説を基にした西島秀俊主演映画『ドライブ・マイ・カー』が、第94回アカデミー賞 国際長編映画賞を受賞。この快挙を記念し、本日4月5日、東京・千代田区の日本記者クラブで凱旋記者会見が行われ、濱口竜介監督、西島さん、本作のプロデューサー・山本晃久が出席した。


>>『ドライブ・マイ・カー』あらすじ&キャストはこちらから


日本映画がアカデミー賞の国際長編映画賞を受賞するのは、滝田洋二郎監督の『おくりびと』以来、13年ぶりの快挙。ほか、各国の主要映画祭でも高く評価されている本作。オスカー像を手にして登場した濱口監督は「これだけ多くの国に作品が受け入れられたということを、驚きを持って受け止めている」と話し、広く支持された理由について「(原作の)村上春樹さんの物語が持つ普遍性にあると思う」と分析。

また、受賞の瞬間をふり返り、「直前に至るまでにオスカーというものが自分の人生に関係するとは思ってもいなかったので、どう振る舞っていいのかわからなかった」と感想を述べつつ、この快挙は自身のキャリアにおいてあくまでも「通過点であったらいい」という。

一方、主演の西島さんは「応援していただいたみなさんの力のお陰で素晴らしい体験をさせていただきました。現地でも『美しい映画だった』と言っていただきました。この魂の救済の映画が国や言語の壁を越えて人々の心に大きく響いたことを実感しました」と喜びを噛みしめ、「アカデミー賞の場に行くまでは緊張するだろうと思っていたけれど、意外に緊張しなくて今日の方が緊張しています」とジョークを飛ばす場面も。

そして、授賞式前日には、敬愛する映画監督であり俳優のジョン・カサヴェテスのお墓参りに行ったそうで「その時に自分の中でも驚くくらいに心が動いた。かつて濱口監督も観ていたジョン・カサヴェテス監督の特集上映から約20年の時を経てロスに降り立ち、カサヴェテス監督のお墓に行き…。“明日アカデミー賞に出るんだ”と感じ入るものがありました」としみじみ。

濱口組の撮影をふり返り、「丁寧に時間をかける現場だった」と表現した西島さんは「今回の演技は説明を排除した演技で、観客の皆さんとの共同作業で作り上げるような演技でした。自分の信じる演技を見つめ直し、勇気を出してやろうと演じた記憶があります。その演技を各国の皆さんに見てもらえたことは希望であり、素晴らしいこと」と回想。その結果「自分の信じる演技をやるしかない」という結論に達したという。

今回のアカデミー賞では、作品賞・監督賞・脚色賞にもノミネートした本作。濱口監督は「前日にノミネート者たちとのディナーがあり、スティーヴン・スピルバーグ監督やポール・トーマス・アンダーソン監督と同じテーブルになりました。…なんでこんなところにいるのだろうか?という気持ちになった」と夢心地だったと明かし、「このような機会(アカデミー賞ノミネートや受賞)が今後も続いてくれれば日本映画にとってはありがたいこと。世界の目が今アジア映画や日本映画に向いていることは今回の経験でわかったので、世界を目指すのならば野心を持ってやってもらいたい」と映画で世界を目指す後進に向けてエールを送っていた。

なお、8月20日の公開から7か月が過ぎた現在も、各地でロングラン上映が続いている本作。公開館数は115館からスタートし、今後公開が決定しているところも含め、現時点で累計上映館数420館の劇場で上映されており、興行収入は1,080,601,530円を記録。また、芸術分野の優れた活動を顕彰する第72回芸術選奨文部科学大臣賞に濱口監督が選出。文化庁長官表彰(国際芸術部門)に、芸術各分野において国際的に活躍し、特に顕著な成果をあげた個人として、西島さんと濱口監督の両名が決定している。

『ドライブ・マイ・カー』は全国にて公開中。

《シネマカフェ編集部》

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