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【ネタバレあり】「マンダロリアン」S3・7話:やはり“あの人”は生きていた…マンダロアで大決戦へ

「マンダロリアン」シーズン3も残すところあと2話。第7話「チャプター23:スパイ」は、「スター・ウォーズ セレブレーション ヨーロッパ 2023」で初公開されると会場が騒然となったという冒頭に始まり、盛りだくさんにもほどがある怒涛の展開へ

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「マンダロリアン」シーズン3 7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
「マンダロリアン」シーズン3 7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
  • 「マンダロリアン」シーズン3 7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
  • 「マンダロリアン」シーズン3 7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
  • 「マンダロリアン」シーズン3 7話(C)2023 Lucasfilm Ltd.
  • 「マンダロリアン」シーズン3 4話(C)2022 Lucasfilm Ltd.
  • モフ・ギデオン「マンダロリアン」シーズン1より (C)2023 Lucasfilm Ltd.

「マンダロリアン」シーズン3も残すところあと2話。その第7話「チャプター23:スパイ」は、先日の「スター・ウォーズ セレブレーション ヨーロッパ 2023」で初公開されると会場が騒然となったという冒頭に始まり、盛りだくさんにも程がある怒涛の展開となった。

まずは、ネオン×雨×裏小路と『ブレードランナー』さながらの世界観から幕を開け、やはり生きていたモフ・ギデオンら帝国の残党たちは秘密裏に、あのファースト・オーダーへと繋がる大規模な復活を準備していることが判明する。

そして、ガンダムのごとくドロイドに乗り込み操作を覚えたグローグーは、“パパ”ディン・ジャリンに反抗的に!? 分断していたマンダロリアンはついに1つとなり、故郷の星マンダロアへと降り立った。

何より、「スター・ウォーズ セレブレーション」で発表された新作映画の1つで、本作の製作総指揮デイブ・フィローニが監督する、帝国の残党と新共和国の戦いの物語への布石となるような回でもあった。


「帝国に栄光あれ」…モフ・ギデオンら残党の企み


コルサントの裏小路で、新共和国の恩赦計画でまっとうになったフリをしているスパイ、アムネスティ・オフィサーG68ことイライア・ケインは「TK-2755」と帝国の識別番号を名乗り、ある人物と通信する。

その相手こそ、モフ・ギデオン! かつてグローグーを拉致し、パーシング博士に指示してその血液からクローンを創成しようとした元・帝国保安局の将校。シーズン2のラストで、モフ・ギデオンの持っていたダークセイバーをマンドーことディン・ジャリンが勝ち取り、前回、ボ=カターン・クライズがようやくダークセイバーを手にしたばかり。

逮捕後、新共和国で尋問され裁きを受けるはずが、護送中に逃走したギデオンは、ケインの報告によってマンダロリアンが団結し故郷を奪還しようとしていることを知る。

ギデオンが参加した帝国の残党たちによる“シャドー評議会”には、スローン大提督の帰還を待つパレオン艦長や、“蘇り計画”<プロジェクト・ネクロマンサー>を遂行中のハックス司令官がいた。

ハックスといえば、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で多くの星を塵にしたスターキラー基地を指揮したファースト・オーダーのハックス将軍の親族だろうか。実際にも、ハックス将軍役ドーナル・グリーソンの実弟ブライアン・グリーソンが演じている。

そして、スローン大提督はシーズン2・第5話「チャプター13:ジェダイ」でアソーカ・タノが探していた人物。アニメシリーズ「スター・ウォーズ 反乱者たち」の悪役の1人であり、ジェダイのエズラ・ブリッジャーとともに行方不明になっているが、新作実写ドラマシリーズ「アソーカ」の初映像でも“帝国の後継者”として戻ってくると言及されている。

ちなみに実写版でスローン大提督を演じるのは、『ローグ・ワン』でゲイレン・アーソを演じたマッツ・ミケルセンの実兄で、「反乱者たち」でも声を務めていたラース・ミケルセン! こちらも兄弟2人で「スター・ウォーズ」俳優となった。

また、このシャドー評議会では、新共和国に「統率のとれていない帝国の残党の寄せ集め」だと思わせておくことが肝心との会話があった。これはまるで、『エピソード3/シスの復讐』から『エピソード4/新たなる希望』の間の物語「キャシアン・アンドー」や「反乱者たち」の中で連携し形成されていく反乱同盟の黎明期のようではないか。

それとは気づかれないように、残党が組織化され「ファースト・オーダー」となるべく“新たなる帝国の逆襲”を着々と進めているということか。

シャドー評議会が唱和した「帝国に栄光あれ!」は、シーズン2・3話「チャプター11:後継者」でもホログラムのギデオンが口にしていた。これらの一連のシーンには、シーズン1・第7話「チャプター7:罰」でギデオンに仕えていたクライアントが言った、「帝国支配と現状を比べてみるがいい。革命で世界は平和になったか?」という問いかけを思い起こさずにはいられなかった。


もしかしてダース・ベイダーに憧れてる!? 略奪者にして簒奪者のモフ・ギデオン


「ボバ・フェット/The Book of Boba Fett」チャプター5にてアーマラーから語られたように、マンダロアを壊滅させた“千の涙の夜”と呼ばれる帝国の一斉攻撃=マンダロリアンの大粛清を指揮していたのは、他ならぬモフ・ギデオン。マンダロアの都市や民、文化…すべてを破壊した張本人であり、略奪者といっていいだろう。

モフ・ギデオン「マンダロリアン」シーズン1より

当時、民を助けようとした指導者ボ=カターンが停戦の条件としてダークセイバーをギデオンに譲り渡したことを自ら告白、だが、ギデオンの裏切りに遭ったことが明かされた。ギデオンは今度こそ、団結するマンダロリアンの壊滅を目論んでいる。

しかも、ギデオンは、新世代のダーク・トルーパーの装甲にマンダロアの資源であるベスカー合金を用い、自らもその装甲服を身に纏ってマンダロリアンの文化を盗用し冒涜するような形で彼らの前に現れた。それに、グローグーが秘めたフォースへの固執といい、「銀河に秩序をもたらす」宣言といい、ギデオンはダース・ベイダーに憧れでもあるように思えてくる。

このギデオンをカリスマ性たっぷりに演じているのは、海外ドラマファンには「ブレイキング・バッド」「ベター・コール・ソウル」のグスタボ・“ガス”・フリングでお馴染みのジャンカルロ・エスポジート。彼が演じるからこそ、この悪役が奥深くなる。

さらに、ボ=カターンをはじめマンダロリアンの仲間を守るために盾となったパズ・ヴィズラを倒したのは、『フォースの覚醒』などでスノーク最高指導者が従えていた赤い装甲が印象的な“プレトリアン・ガード”だ。

グローグーがアックス・ウォーブスとの諍いを仲裁したのに、激闘むなしく命を落としてしまったパズ・ヴィズラ。彼の祖先がダークセイバーを作ったはずが、彼の死は報われるのか…。

ハラハラとワクワクが共存した今回、癒やしとなったのはやっぱりグローグーだった。最初はボ=カターンのお膝に座って登場し、ドロイドIG-12(声はタイカ・ワイティティ!)を操縦できるようになったら、YesとNoのボタンを駆使して“パパ”ディンにはっきりと意思表示してみせた。小さいけれど、何が起きているのか、“パパ”ディンたちが何を話しているのか、すべて分かっている。もしかしたら、マンダロリアンとギデオンによる帝国の残党との大決戦は、グローグーが鍵を握ることになるのでは?

グローグーの魅力はもちろん、これまでのエピソードを集約し『フォースの覚醒』以降の「スター・ウォーズ」、新作映画への道筋を肉づけするリック・ファミュイーワ監督も、シーズン1から関わっているだけに「さすが」のひと言

次回は、ついにシーズン3ラストとなる第8話。だが、第7話の興奮がまだ収まらない。

「マンダロリアン」シーズン3は毎週水曜日にディズニープラスにて独占配信中(全8話)。


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《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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