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チョン・イル『高速道路家族』の“父”を熱演「ささやかなこと、小さなことに幸せを見いだせるようになった」

『高速道路家族』で、放浪しながら暮らす父ギウ役を演じたチョン・イル。初日舞台挨拶のため来日した彼に、本作への思いを聞いた。

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『高速道路家族』チョン・イル ⓒ2022 Seollem film, kt alpha Co., Ltd. All Rights Reserved.
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  • チョン・イル『高速道路家族』の“父”を熱演「ささやかなこと、小さなことに幸せを見いだせるようになった」

高速道路のサービスエリアを転々とするホームレス一家と、そんな彼らを放っておけない中古家具店オーナーが出会い始まる物語『高速道路家族』

人間の不安や心の動きを、温かな眼差しで、繊細に描いた新鋭イ・サンムン監督による本作で、かつて人に傷つけられたことで、放浪しながら暮らす父ギウ役を好演したのはチョン・イル。初日舞台挨拶のため来日した彼に、本作への思いを聞いたオフィシャルインタビューの全文をシネマカフェ独占で入手した。


>>『高速道路家族』あらすじ&キャストはこちらから

――『高速道路家族』では、傷ついた心とどう向き合うかを描いていましたが、イルさんなら、ギウにどんな声をかけてあげたいですか?

チョン・イルギウを見ていると本当に残念だ、不憫だなと思います。きっと誰かが手を差し伸べていたら、ギウの人生が変わっていたんじゃないかなと。だから僕は、手を差し伸べてあげたい、手を握ってあげたいです。

――これまでの役のイメージを覆すギウを演じるために、いちばん意識した点は?

チョン・イルギウという役自体がとても難しい役だったので、当初とても心配もしていました。というのも、感情的な演技がうまくできなければ僕の演技力が足りないと言われるのではないか、と思ったので慎重にもなりました。

ギウを演じるにあたって気をつけたのは、まず、このキャラクターをしっかり理解すること。理解せずに感情表現をしようとしても、それは演技をしているふりになってしまうので、他の作品以上に長い時間をかけて準備をしました。

また、監督と色々な話をしながらギウが今までどういう人生を送ってきたのかということを話し、それを積み重ねていくことで、ギウの感情というものを、まるで水が流れるように表現できるよう撮影にのぞみました。

――イ・サンムン監督からはどんなことを学びましたか?

チョン・イル監督がいちばん素敵なところは、俳優たちの演技を待ってくれるところです。あれこれ、こうしてああしてということなく、どこまで演技ができるのかをちゃんと待ってくださいました。

監督とは個人的にもとても親しくなれました。今日この『高速道路家族』という映画が日本で公開されるのですが、監督がサプライズで来日してくださるというのでとても嬉しく思っていて、監督と会うのが僕もとても楽しみです。

――中古家具店のオーナーを演じたラ・ミランさんとの共演はいかがでしたか?

チョン・イルラ・ミラン先輩と初めてお会いしたのは、「ポッサム~愛と運命を盗んだ男~」という作品に先輩がカメオで出演してくれた時になります。その時に、先輩に、機会があったらまたぜひ共演したいですと話をしていたのですが、またすぐ次の作品でご一緒できて嬉しかったです。

ラ・ミラン先輩は、本当に、行動ひとつひとつ、言葉ひとつひとつがそのキャラクターそのもので、俳優としての年輪を感じました。だからこのように成功している俳優なんだなと思いましたし、また、多くのことを学ぶことができました。

――キム・スルギさんとの夫婦役はいかがでしたか?

チョン・イルスルギさんは、こうして共演するまで僕の中ではコメディの演技がとてもうまい俳優だなと思っていたんです。実際に共演をしたら、とても賢い俳優だと感じましたし、実に多才な方だと思いました。

コメディの演技もうまいし、今回のような感情表現の豊かな演技も上手でいらっしゃる。本当にいい俳優だなと思いました。演技をしていても息がぴったり合って、本当に夫婦を演じるのが楽でした。

――子役たちの演技にも引き込まれましたが、何かエピソードはありますか?

チョン・イル今回僕は父親役を演じたので、子供たちとはまずは早く仲良くなるのが大切だと思いました。なので、子供たちの目線に合わせて遊んだり、好きな食べ物やおやつを準備してみたり。本当に子供たちの行動や、話をちゃんと聞いてあげようと努力もしました。

初めはたやすいことではなかったのですが、一緒にいるうちにどんどん慣れていきましたし、それが自然に演技として出て、関係性も築け、コミュニケーションもとれて楽しかったです。子供たちというのは、本当に、解き放してあげれば自然と動いていきます。それがいい演技につながっていたのかなと思います。自分にもかつてああいう時期があったんだなと思うこともありました。

――この映画は切なくもあり、余韻の残る作品ですが、いちばん共感できたところはどんなところですか?

チャン・イル家族というものの意味を改めて考えさせられるところです。この映画にはたくさんのメッセージが含まれています。

貧富の格差、また、社会から疎外されている人たちがいるということ、僕もこの映画を観て、そうした人たちにもう少し気を配らないと、視線を配らないと、と思いました。色々な意味で刺激を受けた作品で、この映画を観ると、結末は観る人によって解釈がいろいろあると思うんですね。その点も僕たちのこの映画の最大の魅力でもあるとも思います。

――2006年にデビューしてから活躍し続けていますが、作品に取り組む姿勢はどのように変わりましたか?

チョン・イル俳優を、ひとことで定義するのはなかなか難しいです。願わくば柔軟性のある俳優でありたいと思っています。30代でできる演技というものを、40代になるまえにもっとやって行きたい。年齢に似合う役柄があると思うので、その時期が過ぎるまえにやって行きたい。

なので、毎日が惜しい、勿体無いと思う日々です。早く新しい、今までやったことのない役を演じてみたいという渇望をいつも持ち続けています。そういった渇きを持ち続けていることで、どんどん成長していけるんじゃないかなとも思います。あと5年一生懸命頑張っていくことで、40代に自分がどんな俳優になっているのかなというのが楽しみです。

――イルさんにとって幸せとは?

チョン・イル幸せというものの基準は以前と比べて大きく変わってきたと思います。以前は、人から自分はどうみられているか、どう評価されているかで幸せをはかっていたような気がします。でも今は、まず自分を見つめて、自分の中にそれを見出せるようになりたいと考えるようになりました。

簡単に言えば、以前は例えばいいものを食べて、いい服を着て、いい車に乗っていることが幸せだと思っていたとすると、今はもっとささやかなこと、小さなことに幸せを見いだせるようになっています。例えば、いい本を読むとか、いい音楽に接するとか、静かなところで自分だけの時間を過ごす、家族とのいい時間を過ごすといったことです。

幸せの基準が変わってきたので、いろいろな人と会ったりすることよりも、まずは自分自身をよく知ることに時間を使いたいと思っているところです。

――ファッショニスタで知られますが、最近気に入っているファッションスタイルは特にありますか?

チョン・イル最近は、シンプルな服が好きです。僕はモノトーンの服が好きで、いつも同じものを買ってくるわね、と母に言われるほど(笑)。

若い時より服を買わなくなりましたが、いい本を見つけて買うのにハマっているので、皆さんがいいと思う本をお勧めしてくださったら、読んでSNSで共有したいので教えてください!

『高速道路家族』はシネマート新宿ほか全国にて公開中。

《シネマカフェ編集部》

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