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「映画を見て、考えて、語り合って」日本初公開のメーサーロシュ・マールタ特集上映を前にインタビュー映像公開

日本初公開される「メーサーロシュ・マールタ監督特集上映」を前に、第69回ベルリン国際映画祭でのマールタ監督のインタビュー映像が公開、さらに日本の観客に向けたメッセージも到着。

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女性監督として初めてベルリン国際映画祭金熊賞に輝いたメーサーロシュ・マールタの作品が日本初公開される「メーサーロシュ・マールタ監督特集上映」。本特集の公開を記念して、2019年に開催された第69回ベルリン国際映画祭でのマールタ監督のインタビュー映像が公開、さらに日本での初公開にあたり観客に向けたメッセージが到着した。

女性監督としてハンガリーで初めて長編映画を製作したメーサーロシュ・マールタ(Mészáros Márta, 1931/9/19ー)。アニエス・ヴァルダやヴェラ・ヒティロヴァらと並ぶ、極めて重要な女性映画作家でありながら、これまで日本では、1985年の第1回東京国際映画祭「映画祭の映画祭(世界主要映画祭受賞作)部門」で『Diary for My Children』が上映されたのみで上映の機会に恵まれず、本特集で上映される作品はいずれも日本初公開。近年、初期作品の修復が進み、ベルリン、カンヌなどの国際映画祭で上映され、世界的にも再評価が進んでいる。

『ふたりの女、ひとつの宿命』のイザベル・ユペール

一貫して選択する女性たちの姿を描き続けてきたメーサーロシュの作品群は、女性の主体性を脅かす社会の相貌にカメラを向けており、現代の日本にも通ずるものがある。

『マリとユリ』

この度公開されたインタビュー映像は、1975年、第25回ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞した『アダプション/ある母と娘の記録』の修復版が、およそ40年の時を経てベルリナーレ・クラシックにて上映された際に撮影されたもの。

インタビューでは、多くの社会主義国が参加した映画祭での出来事や、製作当時のハンガリーの社会情勢、メーサーロシュ作品に出演した俳優たちの演技について、そして映画監督であるヤンチョー・ミクローシュとの思い出などをたっぷりと語っている。


<日本の観客へ メーサーロシュ・マールタ監督からメッセージ>

親愛なる日本の友人たちへ

2023年に日本で私の映画を上映していただけることは、大きな喜びであり光栄なことです。これらの映画は私自身と同じくとても古い映画ですが、自分の作品が新しい世代の中でも生きて楽しんでもらえることは特別な喜びです。

1980年代のある時期、私は東京国際映画祭のゲストとして日本に滞在していました。正確な年やどの作品で参加したのかは覚えていませんが、年齢に免じてご容赦ください。ですが観客が映画を理解し敏感に反応してくれたこと、そしておもてなしが素晴らしかったことはよく覚えています。私たちのために素敵な小旅行を企画してくださったおかげで、あなたたちの魅力的な国と文化を垣間見ることができました。

私はずっと日本という国について、そして日本映画に興味を抱いてきました。黒澤は私にとって師匠であり、多大な影響を受けました。

古い映画を見つけてくれてありがとう。自由の問題も女性の状況も私が映画を撮った頃からあまり良くはなっていないのですから、これらの作品はきっと、今の時代にも有効でしょう。

映画を見て、考えて、語り合ってください。

敬具
メーサーロシュ・マールタ
2022年11月20日、ブダペシュトにて

「メーサーロシュ・マールタ監督特集上映」は5月26日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて順次公開。

<上映スケジュール@新宿シネマカリテ>
5月26日(金)~6月1日(木)
『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』10時40分~
『ふたりの女、ひとつの宿命』12時30分~
『ナイン・マンス』14時50分~
『アダプション/ある母と娘の記録』18時55分~

*新宿シネマカリテでの『マリとユリ』の上映は、6月2日(金)以降の上映


《シネマカフェ編集部》

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