『返校 言葉が消えた日』で日本でも注目を集めたジョン・スーが監督を務め、第61回金馬奨で最多5冠に輝いたオカルト・エンターテインメント『鬼才之道』(原題)が邦題『鬼才の道』として、9月19日(金)より2週間限定上映。日本版予告編が解禁された。
物語の主人公は、倒れてきた棚の下敷きになって死んでしまう悲劇の“名もなきヒロイン”。
現世に未練タラタラなまま、若くして突然生涯を終えようとしていた彼女だったが、なんと死後の世界で幽霊となる! そして彼女は、30日以内に“恐怖の芸”を会得し、人々の記憶に残る怖い幽霊として名を上げなければ、完全にこの世から“消滅”してしまうと知らされる――
現世の人々に、いつまでも自分を忘れないでいてもらうために、彼女は心霊ショービジネス界でNo.1“女幽”を目指すことになるのだが…。
監督を務めたジョン・スーは、戒厳令下、白色テロ時代の台湾で、抑圧された人々の声なき叫びと記憶をホラーとして昇華させた『返校 言葉が消えた日』で知られた俊英。
監督5年ぶりの長編作品となった本作は、“あの世”で自分の存在価値を見出そうと演技に奮闘する女性を描く、全く新しいオカルト・エンターテインメント。

台湾で公開されると口コミが爆発的に広がり大ヒットとなり、その後もトロント映画祭をはじめ、様々な海外の映画祭で注目を浴び、台湾版アカデミー賞と称される金馬奨で歌曲賞、美術賞、視覚効果賞、動作設計賞、メイクアップ・衣装デザイン賞の5部門で最優秀賞を受賞、その年の最多記録となった。
ヒロインの“新人幽霊”を演じるのは、監督の前作『返校 言葉が消えた日』でも同じくヒロインを演じたワン・ジン。死後の世界で自分を表現しようともがく女性の“死に様”をユーモラスたっぷりに演じた。

そのほかキャストには、『藍色夏恋』『最後の恋、初めての恋』で知られる、台湾映画界を代表する俳優チェン・ボーリンが、口八丁手八丁の胡散くさい芸能事務所のエージェント・マコトを演じ、『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』で楊貴妃を演じたチャン・ロンロンが、かつての栄光を取り戻そうとする落ち目の“女幽”キャサリンを演じる。

チェン・ボーリンは劇中で歌「愛的視線」を披露するシーンも。該当のシーンは金城武によるシングル「Standard Lover」へのオマージュで、台湾では当時の音楽シーンを知るファンの間で大きな話題となった。

『鬼才の道』はシネマート新宿にて9月19日(金)より2週間限定公開ほか、9月19日(金)より名古屋・センチュリーシネマ、京都・出町座にて、10月3日(金)より札幌・サツゲキにて上映予定。


