日本と台湾が共同制作したホラー映画『ザ・カース』が、2026年1月に公開されることが決定した。
東京で暮らす美容師の璃子は、台湾の友人、淑芬(シューフン)のSNSをチェックして強烈な違和感を覚える。淑芬の背後に髪の長い不気味な女が写っており、「お前ら全員さっさと死ね」と不穏な文章が添えられていたのだ。
淑芬と連絡が繋がらず、台湾人の元カレ、家豪(チャーホウ)に電話をすると「淑芬は半年前に死んだ」と告げられる。淑芬は浜辺で変死体として発見され、不可解な状況に“呪い”だと噂する者もいたという。
さらに親友のあいりに大量の不気味なメッセージと動画が届く。再生すると、木槌で紙の人形を叩く異様な様子が映っていた。その日からあいりには奇行が目立ち始め、ある晩、璃子の眼前で命を絶った。
ついに璃子のもとにも紙人形の動画が届き、次のターゲットは自分だと悟る。呪いの発生地と思われる台湾に向かった璃子は、迫りくる死より前に怨念の正体を暴き、呪いを祓うことができるのか…。
『悪魔がはらわたでいけにえで私』や『ザ・ゲスイドウズ』で知られる宇賀那健一監督が、Netflixにて配信され大反響を呼んだ台湾ホラー『呪詛』のチームとタッグを組んだ本作。
『呪詛』の敏腕チームは、台湾に伝わる“呪いの紙人形”が放つ過激な恐怖映像と忌まわしいロケーション美術を手掛けた。宇賀那監督のファンタスティックな演出と合わさって、突き刺すようにトラウマを植え付ける作品となっている。

主人公・璃子を演じるのは大河ドラマ「光る君へ」やNetflixドラマ「地面師たち」などで活躍する海津雪乃。呪いの正体を追う元恋人役に、ミュージシャンとしても人気のYUが出演。その他にも詩歩、大関れいか、「ゴールデンボンバー」ギター担当の喜矢武豊、元テコンドー選手で台湾で圧倒的な知名度を誇る大谷主水、「日本統一」シリーズの本宮泰風、そして野村宏伸など、多彩なキャストが出演している。
さらに台湾から実力派女優ファン・ルイジュン(范瑞君)、若手人気女優のミミ・シャオ(邵奕玫)、リン・スーティン(林思廷)ら、個性的でボーダーレスな顔ぶれが集結した。
宇賀那監督は「台湾のキャスト・スタッフとの仕事は素晴らしく、ご飯もロケーションも最高で、早くまた台湾の方々と台湾で映画が撮りたくて仕方がありません」とコメント。本作はすでに、シッチェス・カタロニア国際映画祭、ファンタスティック・フェストなど、続々と海外映画祭への出品が決定している。
コメント全文
監督:宇賀那健一
日本と台湾の合作映画を監督しました。台湾のキャスト・スタッフとの仕事は素晴らしく、ご飯もロケーションも最高で、早くまた台湾の方々と台湾で映画が撮りたくて仕方がありません。ファンタスティック・フェスト、シッチェス映画祭、ストラスブール・ヨーロピアン・ファンタスティック映画祭、高雄映画祭などなど数々の素晴らしい映画祭で、僕にとっての初めての真面目(?)なホラー映画がどう受け取られるかとても楽しみです!どうぞお楽しみに!
【日本】プロデューサー:鈴木祐介(ライツキューブ)
企画当初はこれほど多くの映画祭にノミネートされるとは思っていませんでした。最高のキャスト・スタッフのおかげで実現でき、心から感謝しています。特に初主演の海津雪乃さんは大きなプレッシャーの中で最後まで走り抜けてくれました。日本と台湾の魅力が融合した作品ですので、ぜひ劇場でお楽しみください。
【台湾】アートディレクター:陳若宇
本作は劉士華プロデューサーからお話をいただき、日本チームと共同で参加しました。物語の半分は台湾が舞台で、日台の俳優が出演。宇賀那監督の独自の魔幻的かつ力強い作風に惹かれ参加を決意しました。監督は美術面でも自由を与えてくださり、文化の融合や「呪い」を通じた人間関係や嫉妬を描くことで、日台の感覚が交差する新たな映像体験を目指しました。
『ザ・カース』は2026年1月、全国にて公開。

