スペイン内戦時代からフランコ独裁政権という時代を背景に、内戦で妻子を失った喜劇役者のホルヘ。1年後に相方のエンリケと再会した彼は、エンリケに引き取られた孤児のミゲルと共に3人で暮らすことになる。しかしホルヘは、息子と同じ年頃のミゲルに、複雑な感情のまま冷たく当たってしまう。ホルヘとエンリケは仲間たちとともに舞台に立ち、歌や踊り、そして笑いで観客たちの心に希望の灯を灯していく。やがて、自分を父親のように慕い、必死に芸を覚えようとするミゲルに「いつか、2人だけのネタを作ろう」というホルヘ。独裁の時代の波が押し寄せる中、力強く生きる彼らに待ち受ける未来とは…。
エミリオ・アラゴン