16世紀のフランドル、農村の朝はのどかに始まった。仔牛を売りに出かける者、風車を回し小麦を挽く者。この穏やかさとは対照的に、異端者たちを残忍に迫害する支配者の姿があった。アートコレクターのヨンゲリンク(マイケル・ヨーク)は画家・ブリューゲル(ルトガー・ハウアー)に、この様子を表現できるかと問う。するとブリューゲルは、周りの世界の動きを止め、そこに過去からキリストや聖母マリア(シャーロット・ランプリング)を呼び戻した。聖書の「十字架を担うキリスト」の物語が始まった…。
レフ・マイェフスキ