政治的な前衛映画監督たちを被写体にしたドキュメンタリー・シリーズの第一弾となる本作は、1960年代に鮮烈な映画を次々と世に生み出し、若手芸術家の筆頭として注目されるも、やがて革命に身を投じた足立正生のポートレートである。本作の中で自らの過去を振り返り「革命なのか映画なのか、僕にとって全く一つの事だった」と語る、足立正生の映画と革命についての言葉を、本作の監督であり、撮影全てを担当したフィリップ・グランドリューは独特の詩的映像表現で描き切っている。
フィリップ・グランドリュー