舞台はマフィアで知られるシチリアのパレルモ。1970年代。住民は日常化するマフィアの犯罪を、見て見ぬふりをして暮らしている。小学生のアルトゥーロ(アレックス・ビスコンティ)は、学芸会でアンドレオッチ首相のモノマネをする、ちょっと風変わりな少年。彼には悩みがあった。それは同級生のフローラ(シネブラ・アントーナ)に恋心を打ち明けられない事。それを知っていたのはキンニーチ判事だけだった。だが、彼の煩悶をよそに、フローラはスイスに引っ越してしまう。そしてその日、キンニーチ判事が暗殺される。やがて青年になったアルトゥーロ(ピフ)は、フローラ(クリスティアーナ・カポトンデ)と再会する。彼女はキリスト教民主党の代議士リーマの秘書として、パレルモに戻ったのだった。アルトゥーロはリーマ代議士の広報担当になり、フローラと会う機会も増えていく。必死になって彼女の気を惹こうとするが、思うようにならず、ついにフローラから別れを切り出されてしまう――。
cocoレビューを見るピエルフランチェスコ・ディリベルト