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4代目ベンジー来日!『ラブいぬ ベンジー/はじめての冒険』ジョー・キャンプ監督来日インタビュー

愛らしい瞳で世界中を魅了するスター犬、ベンジー。大ヒットしたシリーズ第1作『ベンジー』が生まれたのは、1974年。その後、『ベンジーの愛』『名探偵ベンジー』『がんばれ!がんばれ!ベンジー』という3作の続編が制作され、長きに渡って子供はもちろん、大人たちの永遠のアイドルとして愛されている。そのベンジーが17年ぶりに戻ってきた。最新作『ラブいぬ ベンジー/はじめての冒険』を手がけるのは、もちろん全シリーズを手がけてきたベンジーの生みの親ジョー・キャンプ。その彼が主役を演じた4代目ベンジーとともに来日し、インタビューに応じてくれた。

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愛らしい瞳で世界中を魅了するスター犬、ベンジー。大ヒットしたシリーズ第1作『ベンジー』が生まれたのは、1974年。その後、『ベンジーの愛』『名探偵ベンジー』『がんばれ!がんばれ!ベンジー』という3作の続編が制作され、長きに渡って子供はもちろん、大人たちの永遠のアイドルとして愛されている。そのベンジーが17年ぶりに戻ってきた。最新作『ラブいぬ ベンジー/はじめての冒険』を手がけるのは、もちろん全シリーズを手がけてきたベンジーの生みの親ジョー・キャンプ。その彼が主役を演じた4代目ベンジーとともに来日し、インタビューに応じてくれた。

ベンジーが“誕生”して早30年。「年とったことを思い知らされるよ」と笑う監督に、まずは映画を撮ろうと思いたった日のことを話してもらった。「ある日、妻とTV見ていると、ディズニーのアニメ映画『わんわん物語』が流れてきた。そこでふと、あれを実写でやったらどうかと思ったんだ。本物の犬で、本物の物語を語る。でも、会話をどうするかで行き詰った。その夜、ベンジーという名の愛犬ヨークシャーテリアを見ていると突然、犬が物事にどう反応するのか気になり始めたんだ。そこで彼を観察することにした。床に手足をつき、犬のように歩きまわり、ベンジーを怖がってみると、ベンジーは明らかに“お前、何やってるんだ”という表情をした。それで確信したんだ。犬は会話をするとね。だから翌日、物語を書き始めた。それが始まりだよ」

そこで、感情をきちんと表情に表し、スクリーンで演技が出来る犬を探した末、見つけ出したのが初代ベンジー。今回、日本にやってきてくれたのは4代目。実は、すべてのベンジーに共通するのはキュートさと賢さだけでなく、人間に捨てられたという悲しい過去だ。カリフォルニア州バーバンクの動物保護管理局で見つけたのが初代ベンジー。新星ベンジーはミシシッピ州の路上で管理局に保護されたという。「一体誰がこんな素晴らしい犬たちを捨てるのだろう。全くナンセンスな話だ。最初の映画のPRで、ベンジーが保護施設出身だと話すと、それを機に全米で100万頭を超える捨て犬が里親を見つけたと全米人道協会が発表した。それだけで価値のある仕事だった。だから今回も、全国の管理局でベンジーを探したんだ」

この作品が、可愛い動物を使っただけのよくあるファミリー映画でないことは、テーマからも良く分かる。「調査を重ね、動物を虐めていた子供は、大人になると子供を虐待することが多いとわかった。子供の頃から動物を愛し敬い、責任を持つことを教えることで、1人でも多くの虐待児童を救いたい。だから児童虐待、動物虐待という2つのテーマを選んだ。でも、やっぱりこれは娯楽作品。笑いや涙を通してメッセージを伝える必要があると思って、コミカルな要素も加えたけれど」。犬に無理な繁殖を強いるブリーダーの存在も無視できないと監督は言う。「だから、悪質な業者を廃業に追い込み、ペットブームの陰に潜む様々問題を解決するためにも、犬を飼うならぜひ管理局で引き取って欲しい。ベンジーの美しい茶色の瞳を見てもらえれば、管理局にも素晴らしい犬たちがいることを知ってもらえると思うよ」

現在ベンジーは、3匹の犬、3匹の猫、馬ととともにカリフォルニアで監督と幸せに暮らしている。「ベンジーとの暮らし? それは素晴らしいものだよ。家では、仕事場とはちょっと違った表情を見せる。僕が話を始めると、“聞き飽きたよ”とでも言いたげに、横で居眠り始めてしまうけれど。今こうしているようにね(笑)。地リスを追いかけるのも大好きで、いつも泥だらけ。彼女は家では普通の犬に戻るんだ」。ここで突然むっくりと起き出して、ベンジーはつぶらな瞳を監督に向ける。監督は目を細めつつ優しくそれに応える。その姿を見ただけで、2人が強い絆で結ばれていることは誰の目にも明らかだ。「犬とは無条件の愛をくれる存在だけど、この子もまさにそうなんだ」

もともとは、人々に微笑んで欲しいということから始まったという『ベンジー』シリーズ。「喜んでもらえるだけでも大きな報酬だ。でも今は、動物を救うというメッセージを娯楽に織り交ぜて伝えることが大切なミッションだとも思っているよ」。素晴らしいベンジーの活躍を通し、監督の想いがひとりでも多くの人に伝わるよう心から祈りたい。

《牧口じゅん》

映画、だけではありません。 牧口じゅん

通信社勤務、映画祭事務局スタッフを経て、映画ライターに。映画専門サイト、女性誌男性誌などでコラムやインタビュー記事を執筆。旅、グルメなどカルチャー系取材多数。ドッグマッサージセラピストの資格を持ち、動物をこよなく愛する。趣味はクラシック音楽鑑賞。

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