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小泉今日子が母になりきった『トウキョウソナタ』 カンヌ受賞を経て東京に凱旋!

これまで人間の闇の部分を題材にしたホラー作品を数多く手がけ、海外でも絶大なる評価を受けてきた黒沢清が、初めて“家族”の物語に挑んだ『トウキョウソナタ』。先日閉幕したカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で、グランプリに次ぐ審査員賞受賞という快挙を成した本作が、凱旋帰国した。6月4日(水)、映画の舞台であるトウキョウで行われた完成披露試写会の席で、監督ならびに、香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海ら佐々木一家の面々が再集結し、大勢のマスコミ陣が見守る中、カンヌで参加できなかった授賞式に代わり、壇上で授与式が行われた。

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『トウキョウソナタ』凱旋帰国!(左から)井之脇海、小泉今日子、黒沢清監督、香川照之、小柳友
『トウキョウソナタ』凱旋帰国!(左から)井之脇海、小泉今日子、黒沢清監督、香川照之、小柳友
  • 『トウキョウソナタ』凱旋帰国!(左から)井之脇海、小泉今日子、黒沢清監督、香川照之、小柳友
  • 『トウキョウソナタ』香川照之
  • 『トウキョウソナタ』小泉今日子
これまで人間の闇の部分を題材にしたホラー作品を数多く手がけ、海外でも絶大なる評価を受けてきた黒沢清が、初めて“家族”の物語に挑んだ『トウキョウソナタ』。先日閉幕したカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門で、グランプリに次ぐ審査員賞受賞という快挙を成した本作が、凱旋帰国した。6月4日(水)、映画の舞台であるトウキョウで行われた完成披露試写会の席で、監督ならびに、香川照之、小泉今日子、小柳友、井之脇海ら佐々木一家の面々が再集結し、大勢のマスコミ陣が見守る中、カンヌで参加できなかった授賞式に代わり、壇上で授与式が行われた。

日本人としてのこの快挙をNHKのニュースで確認したという香川さん。劇中ではリストラされた父親役でシリアスな演技を見せるが、いまは「まだカンヌにいるような夢のような気分です」と興奮冷めやらない様子。カンヌで浴びた喝采について「何回か映画祭に行ってきた中で、これほどまでに拍手を受けたことはなくて、どこまで拍手が続くか楽しみにしていたら、監督がものの2分で劇場を出てしまって(笑)。でも逆にそれが効果になったのか、会場の外でも大勢のフラッシュと拍手に囲まれながらホテルに帰りました。本当に幸せな瞬間でした」と込み上げる喜びを口にした。黒沢監督とはこれが10年ぶりの仕事になったが、「監督は、すごく準備して九割九分空気感を作り上げて下さるので、僕のやることはダルマに目を入れるだけ。監督の空気を楽しんでたら撮影が短くてしょうがなくて、『リテイクはないのか?』と思うほどに、こんな幸せな空気だったらいつまでもいたいと思いました。いつか10時間くらいの映画を撮ってください(笑)」と現場をふり返り、目を細めた。

そんな称賛を受けた黒沢監督は、パルムドールのモチーフである椰子の葉をあしらった賞状を受け取り「この絵を見ただけでカンヌの賞なんだと伝わってきて…もらってみるといいもんですね」と照れ笑い。実は、本作が賞の対象になっていることを知らなかったという監督。「知ってたらやきもきしたと思うんですけど、何も知らなかった分、本当に最後に隠されたプレゼントを渡されたような、とても幸せな気持ちでした」。これに対し、香川さんは「僕は知ってたのでやきもきしてましたよ」とボソリ(笑)。

「香川さんとのシーンでは初めて鳥肌が立ち、全身を震わされました。これが、みなさんが役者にはまることなのかと感じて、一歩でも役者に近づけたんじゃないかと思います」と話すのは、佐々木一家の長男・貴役の小柳さん。弟・健二を演じた13歳の井之脇さんも「僕はまだ演技経験不足ですが、これが俳優としての第一歩だと思っているので、今後ともよろしくお願いします」と緊張を見せながらも挨拶し、若き俳優2人に会場からは温かい拍手が送られた。

今回の受賞を受けて「監督と家族全員でレッドカーペットを一緒に歩けたことで大満足していたので、受賞を知ったときはどちらかと言うと“怖い”というか、これからちゃんとこの映画を伝えていかなくてはと、身が引き締まる感じでした」と日本での公開に向けて話すのは小泉さん。息子役の小柳さん、井之脇さんに向けていた母親のような眼差しが何とも印象的だったが、「香川さん、小柳くん、井之脇くんと一緒だったから家族になることがすごくたやすいことでした。魔法にでもかけられたようで、気がつくと撮影が終わっているような日々でした。監督は、私たち大人たちに話しかけるのと同じように、手加減せずに子供たちに接していらっしゃったのですが、それを聞いてる井之脇くんの目を見たらすごく真剣で、感動してしまいました。撮影を通して、子供たちがどんどん俳優になっていく姿を見せてもらった気がして、母として、それがとても感動的でした」と役と自らを重ね合わせた。

最後に、「これまで怖くて手が出せなかったジャンルの映画にもチャレンジしていきたい」と抱負を述べた黒沢監督。彼が描く、トウキョウの家族の姿とは…? 『トウキョウソナタ』は9月、恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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