「駅弁ひとり旅」岡田義徳インタビュー 「色とりどりよりシンプルな方がいい」

都会の喧噪から離れて大好きな電車に揺られ、こよなく愛する駅弁を楽しむ。何とも贅沢な旅のご褒美を結婚10周年に…

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「駅弁ひとり旅」岡田義徳
  • 「駅弁ひとり旅」岡田義徳
  • 「駅弁ひとり旅」岡田義徳 -(C) 2012「駅弁ひとり旅」製作委員会
  • 「駅弁ひとり旅」岡田義徳 -(C) 2012「駅弁ひとり旅」製作委員会
  • 「駅弁ひとり旅」岡田義徳 -(C) 2012「駅弁ひとり旅」製作委員会
都会の喧噪から離れて大好きな電車に揺られ、こよなく愛する駅弁を楽しむ。何とも贅沢な旅のご褒美を結婚10周年にもらった35歳男子、中原大介の旅路を描き、心和む内容で人気を博したコミック「駅弁ひとり旅」。今年の春にTV放送された同名ドラマで、主人公・大介を演じたのが、年同じくしてドラマ、映画、舞台と縦横無尽に活躍し続ける岡田義徳だ。大介とは対象的に「申し訳ないですけど、本当に雑食なんです(笑)」と言うが、旅を通して思わぬ変化が? 俳優としての旅路と共に明かしてくれた。

上野発の東北本線からスタートする大介の旅。駅弁を満喫しながら、道すがら出会ったマドンナたちと旅を共にする姿はどこか寅さんを彷彿とさせつつ、ドラマと旅番組が融合したスタイルは新鮮である。
「僕もそこを一番大事にしました。“演じにくいことをしない”というのを監督と話し合ってやってました。食べたときのリアクションも『無理にとらなくていいですよ』って言ってくださって。お弁当を食べるシーンは『じゃ、食べてください』って言われて、食べているのを2つのカメラでずっと狙ってるだけだったんです。だから、何か言わなきゃというときもあれば、美味しいから何も言わなくてもいいかなというときもあって、お弁当の感想は作り込まないで食べてました。ものを口に入れてから美味しいと感じるまで何秒かかかるじゃないですか? そこは大事にしました。ドラマのような、ドキュメンタリーのような、情報番組のような、いろんな要素がごちゃっとした中でちゃんとした一つの作品になって良かったと思います」。

さて、その「食」に関しては、自身は「雑食」と認める岡田さん。
「お茶もコーヒーも好きですし、そんなに世の中マズいものってないじゃないですか? 人がマズいって言うものでも“結構うまいけどな…”って食べますね。食べることが幸せだと思うか、美味しいものを食べることが幸せだと思うかの違いって大きいと思うんです。僕は食べられることが幸せだと思うので、ちょっと予想の味と違っても気にならない。でも好きなものについては、どんな方が作ったかとか、どんな文化で生まれたのかとか、気になるとすぐに調べたくなるんです(笑)」。

本作で紹介される駅弁の数は20余りに及ぶが、岡田さんが実際に食した数はそれ以上。これだけ食べ尽くせば、立派な駅弁通を名乗れそうだが?
「今回、事前に駅弁や鉄道に関する資料をいただいていたので、全部読んで撮影に臨みました。本当にたくさんあって、中でも山形(酒田駅)の『ががちゃおこわ』というおこわだけの弁当は最初、全部食べれるのか? と思ったんですけど、食べ始めたら全部食べられて、おかずはいらないなと思えるお弁当でしたね。駅弁を買うときって色とりどりのものを選びがちじゃないですか? でもこの番組を通してみて、シンプルなものも美味い弁当なんだと思いました。あの手この手を使わない自信があるんです。駅弁だけじゃなくてロケ弁に対しても見方が変わりましたよ(笑)。一年の中できっと11か月くらいロケ弁で生活してるんですけど、その中の何が美味しいかというのを探しながら食べるようになりました。この漬け物美味いねとか、このおかずチョイスいいなとか。僕らは簡単に買うけど、作っている側は本当に思い入れのあるお弁当だったりするので。パッケージもかわいいのがたくさんあるので、いろんな楽しみ方がありますよね」。

それにしても、この主人公・大介は趣味も駅弁ならば仕事も駅弁屋と、趣味と仕事の間に垣根がない。これほどまでに没頭できるものがあるのは羨ましい気もするが、その悦びは岡田さんも共感できるという。
「大介は人が食べるものや自分が食べることが本当に好きな人なんだなと思います。僕も一番落ち着く場所は(撮影)現場だし、どんなにザワザワしてようが、自分が芝居をする立ち位置でぼーっと過ごしている時間が大切な時間なので、共感できる部分はありますね。自分が本当にそれが好きかどうかを見極めるのは、すごく時間がかかる。本当に嫌いになる時期もあるし、やっぱり好きだと思える時期もありました。いまはそれを通り越えてそこにいるのが落ち着くという感じです。僕らみたいな仕事は作品のたびに違う人に出会えて、違う刺激がもらえる。それはものすごく贅沢なことだと思います。それに何にでもなれる仕事だから、イメージを持たれるのが嬉しいしそれを払拭していくのも仕事として楽しいですよ、やってて。昔は自分のことを器用だと思ってたんですけど、最近、全然器用じゃないなと思って。30を超えてからかな? 20代までは勢いで突っ走れましたけど、30代は完全に実力が問われる。できて当たり前のことができなかったら失敗になるし、それをどう乗り越えるかだけを考えていかなきゃいけないですからね」。

愛するものに没頭できることと、それを続けられること。岡田さんにとって俳優という仕事ともう一つ、10代から続けてきた音楽も大事なライフワークだ。
「音楽をやってるときと演じているときは気持ちは違うんですけど、共有できるものはすごくあって。演じているときは常に何かしらの音楽が頭の中で流れているんですよ。『駅弁』のときは…駅弁のことしか考えてなかったですね(笑)。一日最低5食、しかも自分のタイミングでは食べられないので、いつも頭の中で『自分は腹が減っている』と言い聞かせてましたから。今後、もしグルメレポートをやるなら? もっと言葉を勉強しないといけないですね。実際、グルメレポーターのように『○○のようだ』って言葉がすぐ出てこないですもん。だから今後に向けて(本作の)シリーズ化はどうでしょう…、『シリーズ化しないのか?』って書いておいてくださいね!」。

まだまだ続く岡田さん、そして大介の旅。ぜひその旅の続きを期待して待ちたい!

「駅弁ひとり旅 ~東北編~」【ディレクターズカット版】
価格:9,450円(税込)
発売日:11月2日(金)
発売元:株式会社ショウゲート/アミューズソフトエンタテインメント株式会社

(C) 2012「駅弁ひとり旅」製作委員会
《text:cinemacafe.net》

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