【雅子ブログ】『カミーユ、ふたたび』カイエ・デュ・シネマ週間より

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【雅子ブログ】『カミーユ、ふたたび』カイエ・デュ・シネマ週間より
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春麗な週末。特に土曜日は4月中頃の、ポカポカを通り越して暑いくらいの陽気でした。4月半ばというと、日焼けNGの私は紫外線対策を強化する頃。日傘人生のスタート(~10月中頃くらいまで。すなわち1年のうち半年は日傘と共に過ごしている)です。で、久しぶりにコートを脱いで(軽やか!)、なんだか自由を手にしたような気分。重いコート脱いで…ってキャンディーズが唄うその通り。昨日の日曜も一昨日ほどではないけれど、春を予感させる快晴の空の下、出掛けてきました。

出掛けた先は、アンスティテュ・フランセ東京(旧東京日仏学院)。1月8日から開催されていた「第16回カイエ・デュ・シネマ週間」の最終日。フランスの伝説的な映画雑誌「カイエ・デュ・シネマ」との共同で作品選定されたプログラムは、新旧合わせて14本。先のブログに載せたカラックスの『ホーリー・モーターズ』も含みます。結局、私は『ホーリー…』、デュラスの1976年の作品『ヴェネティア時代の彼女の名前』と、今日観たノエミ・ルヴォヴスキ監督の『カミーユ、ふたたび』の計3本を鑑賞。

監督は女優のノエミ・ルヴォヴスキ。名脇役としても活躍ぶりはフランス映画好きならお馴染みですね。本作は長編作品の6本目とか。しかし、フランスの女優さんは本当に多彩ですね。歌を歌ったり監督をしたり。演じていると映画も撮りたくなっちゃうんでしょうかね。カメラのこちら側と向こう側、自由に行き来しているようなかんじで。今回は監督の他、脚本と主演も。

ルヴォヴスキが敬愛するコッポラの『ペギー・スーの結婚』に捧げられているという本作は、夫との離婚を決意した40代のカミーユが現在の記憶、容姿のまま16歳の高校時代にタイムスリップし、自身の人生を見つめ直していくというストーリー。戻った先は1985年。当時の流行りの音楽やリセエンヌのファッションにも注目です。

誰にでも一度や二度は、過去のあの時、あの場面に戻ったり、選択を変えたいと思ったことはあるでしょう。言えないまま後悔していたこと、もう会えない人との再会を願ったり。初めは戸惑っていたカミーユもどんどん謳歌している様は微笑ましい。まるでコスプレ状態の、中年太り(失礼!)にヒラヒラのミニスカ姿はなんとも可愛らしい。人生の味わいを知っている40代のカミーユの悲哀と一生懸命さ、滑稽さ、面白さなど、若い頃には知り得なかった成熟を通してもう一度青春を生きるというファンタジーがいっぱい詰まったステキな作品です。日本での公開を期待!

ところで、先日、フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞のノミネートが発表されました。『カミーユ、ふたたび』は、作品、監督、主演女優、助演男優(2人)、助演女優(2人)、若手女優(2人)、脚本、編集、衣装、作曲等、多数ノミネートという快挙。先日公開されていた『マリー・アントワネットに別れを告げて』、公開が待たれる『愛、アムール』、『君と歩く世界』、それに『ホーリー・モーターズ』…、今年のセザールは強敵揃いです。これについてはまた追って。 
《text:Masako》

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