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【MOVIEブログ】『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』

『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』鑑賞。どんなにつらくても、どんなに厳しくても、ただ生きていくこと、このすばらしさ。

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『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』 -(C) 2012 Cinereach Productions, LLC. All rights reserved.
『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』 -(C) 2012 Cinereach Productions, LLC. All rights reserved.
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『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』鑑賞。

どんなにつらくても、
どんなに厳しくても、
ただ生きていくこと、このすばらしさ。

メッセージはシンプル、
だが映画は非常に野生的かつ独創的。

少女に突きつけられる、あまりにつらすぎる現実。
南極の氷が溶け水位が上昇、さらに大嵐が襲ってきて
海面に浮かぶ小さなバスタブ島は水に浸かってしまう。
同時に唯一の家族である父親が病に倒れる。

それでも彼女は父親譲りの勇気と
とびっきりの想像力を武器に力強く生きていく。
様々な生き物たち、仲間たちと手を取り合って。

自然の脅威、温暖化、貧富の格差、
さまざまな地球の問題を背景に置きながらも
映画の本筋は父と娘の物語である。

幾度と登場する幻想的な野獣。
これは少女自身であり、父親でもあり、自然の象徴でもあり、
解釈は観客に委ねられている。
原題は『BEASTS OF THE SOUTHERN WILD』

父娘の強い絆のドラマに
獰猛だけど憎めない、どこか愛らしい野獣の佇まいが絡み合う。
この映画的演出が深い感動を呼ぶ。
泣けるとかぐっとくるとも違う、
ただただ涙がこぼれ落ちると同時にエンドロールを迎えた。

大きな世界の小さなカケラにすぎない生命たち。
荒々しく瑞々しい不思議な力が溢れる稀有な映画。
《text:Shinpei Oguchi》

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