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【カンヌ国際映画祭】ファッション総括! おしゃれクイーンは“ブラック×ホワイト”

若手からベテランまで、今年は特に女優の装いが華やかだった第66回カンヌ国際映画祭。ネオンカラーを使った色鮮やかなドレスもあったが、やはり際立ったのは白と黒。

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アデル・エグザルショプロス、マリオン・コティヤール、ジェニファー・ローレンス、エマ・ワトソン-(c)Getty Images
アデル・エグザルショプロス、マリオン・コティヤール、ジェニファー・ローレンス、エマ・ワトソン-(c)Getty Images
  • アデル・エグザルショプロス、マリオン・コティヤール、ジェニファー・ローレンス、エマ・ワトソン-(c)Getty Images
  • レア・セドゥ(左)、アデル・エグザルショプロス(右)-(c)Getty Images
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  • エマ・ワトソン、ソフィア・コッポラ監督、タイッサ・ファーミガ、ケイティ・チャン-(c)Getty Images
  • ジェニファー・ローレンス-(c)Getty Images
  • ルーニー・マーラ-(c)Getty Images
  • キャリー・マリガン-(c)Getty Images
  • キャリー・マリガン-(c)Getty Images
若手からベテランまで、今年は特に女優の装いが華やかだった、第66回カンヌ国際映画祭。ネオンカラーを使った色鮮やかなドレスもあったが、やはり際立ったのは“ブラック&ホワイト”。2色を使ったバイカラーのデザインも、若手を中心に目立っていた。

「パルム・ドール」(最高賞)に輝いた『アデルの人生』(原題:La Vie D'Adele)の主演女優2人(レア・セドゥ、アデル・エグザルショプロス)も授賞式では、アデルが「グッチ(GUCCI)」の白のワンショルダー、レアが「マキシム・シモン(Maxime Simoens)」の黒地に白のジャケット風のデザインがほどこされたドレスを着用。

映画祭前半に上映されたソフィア・コッポラ監督、エマ・ワトソン主演の『The Bling Ring』(原題)も公式上映のレッド・カーペットでは、「ルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)」黒のミニドレスの監督に、黒のトップに裾はアイヴォリーのマーメイドラインの「シャネル(CHANEL)」ドレスのエマ、共演のタイッサ・ファーミガ、ケイティ・チャンもモノクロ仕様のドレスで揃えた。同時期に来ていたジェニファー・ローレンスとルーニー・マーラも、「ディオール(Dior)」のドレスでトップが白でボトムが黒というデザインだった。

オープニング上映の『華麗なるギャツビー』とグランプリ受賞の『Inside Lewyn Davis』(原題)と2本の出演作があったキャリー・マリガンは映画祭前半の主役の一人。『Inside~』公式上映のレッド・カーペットでは、膝上までスリットが入った「ヴィオネ(Vionnet)」の白いドレス。深いV字カットの胸元に黒を効かせたネックラインで、彼女もバイカラーのデザインをチョイスした。フォトコールではミリタリー調のディテールの「クロエ(Chloe)」のブラックドレス。パーティでは黒のミニドレスに、白いパイピングのジャケット。フォトコールでは「バレンシアガ(BALENCIAGA)」の黒ジャンプスーツに『華麗なるギャツビー』が上映された開会式では薄いピンクベージュの「ディオール」のドレス。ナチュラルに下ろしたヘアスタイル。

「コンペティション部門」の審査員を務めたニコール・キッドマンは、開会式では「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」のドレス。淡い色の地に流行のネオンカラーを取り込んだ花柄を立体的な刺繍であしらうデザインで、足下はピンクのパンプス。『Inside~』レッドカーペットで披露した「ローレン・スコット(L'Wren Scott)」のドレスも花柄だった。

「カルヴァン・クライン(Calvin Klein)」、「アレクサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)」、「ディオール」に「シャネル」…どのブランドも見事に着こなす。閉会式では白の「ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)」を着用。シルバーの「アトリエ・ヴェルサーチ(Atelier Versace)」を着たユマ・サーマン共々、美しいデコルテを強調した40代の大人の装いには、さすがの風格が漂っていた。

「ある視点部門」の審査員を務めたチャン・ツィイーも、連日様々なスタイルを披露。プレゼンターとして登場した閉会式では上半身がレースの「エリ・サーブ(Elie Saab)」のドレスはとてもエレガントだった。彼女は前日の『La Venus a La Fourrure』(原題)の公式上映にも「エリ・サーブ」をチョイス。刺繍が入ったライラックの淡い色がとてもよく似合っていたが、この色はカリーナ・ラウもお気に入りらしく、同じ「エリ・サーブ」のデザインの同色のワンピースをフォトコールで着ていた。

パートナーのギヨーム・カネ監督作で自身も出演する『Blood Ties』(原題)の公式上映に出席したマリオン・コティヤールは、白と黒の中にイエローとブルーの差し色を効かせた「クリスチャン・ディオール」のベアトップ・ドレスでレッド・カーペットに登場。60年代風に大きくトップをふくらませたヘアスタイルも注目された。もう1本の主演作『The Immigrant』(原題)でも「ディオール」で、今度はシンプルな白のドレス。作品ごとに、あるいは公式上映とフォトコールでも、毎回雰囲気をガラリと変えていた。

「コンペティション部門」には日本からも『そして父になる』『藁の楯 わらのたて』が出品され、出演女優たちもカンヌを訪問。レッド・カーペットに登場した。『藁の楯 わらのたて』の松嶋菜々子はウエストの大きなリボンが印象的な「ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE & GABBANA)」の薄いブルーのドレス、『そして父になる』の尾野真千子と真木よう子は共に「プラダ(PRADA)」のドレス。それぞれの魅力を活かしたドレス選びだが、前に出過ぎない奥ゆかしさは映画祭の晴れ舞台で強い印象を残すまでにはならなかったかも。

今年は、昨年のダイアン・クルーガーのような圧倒的な“女王”は登場しなかったが、オシャレに敏感な女優たちが平均点の高いスタイルで映画祭を賑わせた12日間だった。
《冨永由紀》

好きな場所は映画館 冨永由紀

東京都生まれ。幼稚園の頃に映画館で「ロバと王女」やバスター・キートンを見て、映画が好きになり、学生時代に映画祭で通訳アルバイトをきっかけに映画雑誌編集部に入り、その後フリーランスでライター業に。雑誌やウェブ媒体で作品紹介、インタビュー、コラムを執筆。/ 執筆協力「日本映画作品大事典」三省堂 など。

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