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【対談:フレンチシネマの中の女性たち vol.1】 何歳になっても“女性らしく”

女性を魅力的に描くことについては、他国の映画よりも一歩抜きん出ているフランス映画。日本とフランスの架け橋として国際ジャーナリスト、エッセイスト

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雅子、ドラ・トーザン/Photo:Toru Hiraiwa
雅子、ドラ・トーザン/Photo:Toru Hiraiwa
  • 雅子、ドラ・トーザン/Photo:Toru Hiraiwa
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  • 雅子/Photo:Toru Hiraiwa
  • ドラ・トーザン/Photo:Toru Hiraiwa
  • アラン・ドロン&ロミー・シュナイダー『太陽が知っている』-(c)Eurowide Film Production - FOZ-France 2 Cinema - 2009
女性を魅力的に描くことについては、他国の映画よりも一歩抜きん出ているフランス映画。日本とフランスの架け橋として国際ジャーナリスト、エッセイストとして活躍中の生粋の“パリジェンヌ”ドラ・トーザンドラさんと、フランス映画をこよなく愛するモデルの雅子さんに、その魅力をたっぷり語っていただきました。

雅子:私がフランス映画を好きになったきっかけは、モデルの仕事をしていることも少し影響があるかもしれません。映画の中の女性がすごく素敵で、仕草とか服の着こなしとか、佇まいなどもよく観察しました。それから、ファッション=フランス・パリということで、フランス的なムードも周りに多くありました。

ドラ:描かれるイメージはいろいろありますね。フェミニンでセクシー。もちろん悩んだりもするけど、とにかく強い。たまに少しわがままかも(笑)。でも、自分らしさがある。それを魅力的に演じる女優もたくさんいます。私が一番好きなロミー・シュナイダーがそのひとり。ちょっと男性ぽさもあるけど、フェミニンで自然な気品(elegance)がある。アラン・ドロンと共演の『太陽が知っている』(原題: La Piscine)の彼女は本当に素敵!

雅子:この映画のロミーの女っぷりは…大人の成熟した女性というのはこういうものだ、という魅惑的な美しさですね。私もロミーは好きな女優です。あのちょっと憂いを帯びた雰囲気はなかなかいない。彼女はオーストリア人だけど、フランスで花咲いた人で…。

ドラ:結局、一番パリジェンヌのイメージがある女優だと思う(笑)。

雅子:私が思うのは、フランスでは男性にセクシーだと思われてこそ女性、という感じがします。逆に、日本は同性に好感度があるかないかで女性の価値が決まるみたいな風潮があるから、その違いは興味深いものです。

ドラ:フランスでは、何歳になっても女性らしさを大切にします。男性が好きなタイプを意識するんじゃないの。自分のため。自分の魅力を見せたい。フランス人は男性も女性も、誘惑すること(seduction)を大事にしてます。『さよならの微笑』(原題:Cousin Cousine)とかで描かれるように、結婚していてもよ(笑)。ちょっとミステリアスで、ゲームみたいな感覚。会話とかね。

雅子:やっぱり会話が面白くないとね。フランス映画の魅力の一つだから。

ドラ:そう。あと、一番大事なのは愛(amour)。『そして友よ、静かに死ね』(原題:Les Lyonnais)とかノワール映画の主人公でも、とっても不器用だけど、妻にしっかり愛情を示すし、ちゃんと褒める。「素敵だね」とか。

雅子:フランスに行くと、女性たちが自立しているという印象を受けます。私は22歳の夏に初めてパリを訪れたんだけど、自分らしく振る舞う素敵な大人の女性を目の当たりにして、なんだかすごく刺激されて。

ドラ:そう、年齢なんて全く関係ない。

雅子:大人が素敵で、とても生き生きしていることが新鮮に感じたんです。映画で女性を学ぶには、フランス映画が一番適しているんじゃないかなって思う。

ドラ:そう。そこから、女性と男性の関係も学んでほしい。

雅子:(笑)。

ドラ:アムールとか、いろいろね(笑)。


特集:「カルチャー感度をアップ! おしゃれに楽しむフレンチシネマ」

WOWOWシネマ「フランス月間!2013」
6月9日(日)~21日(金)まで
《photo:Toru Hiraiwa / text:Yuki Tominaga》

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