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【シネマVOYAGE】心を動かすドキュメンタリー映画に出会う『セバスチャン・サルガド』

事実を映し出すドキュメンタリー映画はとても興味深い。現実にこんなことが起きているのか、地球上にこんな景色があるのか…

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『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』 - (C) Sebastiao Salgado (C) Juliano Ribeiro Salgado(C) Donata Wenders Salgado (C) Sara Rangel
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事実を映し出すドキュメンタリー映画はとても興味深い。現実にこんなことが起きているのか、地球上にこんな景色があるのか、自分の知らないことであればあるほどのめりこんで見てしまうものだ。けれど、ものすごく昔、ドキュメンタリーは退屈な映画だと思っていたことがある。おそらく学生時代に眠くなるような、まったく興味を持てないようなドキュメンタリーを見たからではないかと…。一旦、記憶に刻まれてしまうとそれを面白いものとして塗りかえることはなかなか難しい。

塗りかえるにはマイナスをプラスにするほどのドキュメンタリーと出会わなくてはならない。たとえば、ヴィム・ヴェンダース監督の『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』はそのひとつだった。そして、彼が新たに世に送り出す『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』もまた素晴らしい。

セバスチャン・サルガドとは写真家の名前。世界的な報道写真家であり、大自然の保全や復元に尽力する環境活動家としても知られる稀代のアーティスト。その彼が撮った一枚の白黒写真──住む場所を追われ難民となったトゥアレグ族の“盲目の女性”の写真と出会い心奪われたヴェンダース監督は、サルガド生涯最後のプロジェクト「Genesis」の全貌を追い、彼がこれまでに撮ってきた写真と写真家になるまでのヒストリーや写真家として世界を飛びまわる日々についてインタビュー。それらを繋ぎ合わせてドキュメンタリーに仕上げた。サルガドって誰? という人であっても、この1本を見ればサルガドがどういう人物なのか、どういう活動をしてきたのか、どれだけ人を惹き付ける写真を撮るのかが分かる。圧倒的な写真と映像に釘付けになるだろう。

「ギリシャ語で“フォト”は光、“グラフィン”は書く・描く」であるから「フォトグラファー(写真家)とは“光で描く人”を指す」というセリフが一番最初に登場する。そこから先は、次から次へと力強い写真が映し出される。モノクロを基調とした写真の数々は例外なく力強いものばかり。行ったことのない国、地域。知らない民族、伝統。知っているけれど見たことのない動物たちの生態、一瞬の表情。自然の美しさと驚異──もう、驚きの連続だ。

ヴェンダースが1枚の写真と出会い心を突き動かされたように、この1本のドキュメンタリー『セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター』はきっと見た人の心を刺激する。
《text:Rie Shintani》

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