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ジブリ鈴木Pが魅了された“伊藤晴雨の幽霊画”展示開催!

“最後の浮世絵師”と呼ばれることもあり、小説の挿絵から責め絵まで多種多様な作品を手がけた伊藤晴雨。今回、落語家の五代目柳家小さんの手元に残された晴雨の幽霊画たち、通称“五代目柳家小さんコレクション”が東京都江戸東京博物館にて展示。

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“最後の浮世絵師”と呼ばれることもあり、小説の挿絵から責め絵まで多種多様な作品を手がけた伊藤晴雨。今回、落語家の五代目柳家小さんの手元に残された晴雨の幽霊画たち、通称“五代目柳家小さんコレクション”が東京都江戸東京博物館にて展示。また特設コーナーでは、晴雨の幽霊画に魅了されたスタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーによるコメントとともに見る「幽霊が美しい―スタジオジブリ鈴木敏夫の眼―」が開催されることが分かった。

伊藤晴雨は、明治15年浅草生まれ向島育ち。看板絵描きとなった彼は25歳で新聞社に入社し、講談や小説の挿絵、演劇評を担当して評判を得、挿絵画家として認められるようになる。時代考証や風俗研究を行うかたわら、30代半ば頃から責め絵を描くようになると、その名は一気に広まり、昭和36年に78歳で没するまで多様な制作を続けた。

今回展示される伊藤晴雨の幽霊画は、落語家五代目柳家小さんの手元に残された“五代目柳家小さんコレクション”。歌舞伎や落語でおなじみの怪談の一場面、よく知られた妖怪などが、のびやかな線で描かれており、舞台芸術や演芸界とも関わりの深かった伊藤晴雨ならではの作品が並ぶ。また同時に、「この世のものではないもの」を描くことによって成し得た、伊藤晴雨の芸術的世界観が見て取れる。さらに本展では、晴雨の出版物や絵画資料のほか、晴雨が行った江戸時代考証や風俗研究についての緻密な江戸風俗図などを展示し、彼の観察眼と筆力に迫るという。

また、伊藤晴雨の幽霊画との出会いをふり返り「まるで夢のような一日で、強烈な印象をぼくに残した」と語るほど心惹かれたというスタジオジブリの鈴木プロデューサー。今回、「幽霊が美しい―スタジオジブリ鈴木敏夫の眼―」と題した特設コーナーにて、柳家小さんコレクションの複製画を和室をイメージした空間に展示し、自身のコメントとともに掲示するという。

鈴木プロデューサーは伊藤晴雨の幽霊画に心惹かれる理由をこう語る。「晴雨の巧みな筆捌きに魅了された。真っ白な紙に筆を置いて、すっと書き下ろす。濃い薄い、速いゆっくりは書きながら瞬時に判断する。その思い切りの良さ。見ているだけで、何物にも代え難い快感がある。それは鳥獣戯画の実物を初めて見たときの興奮に似ていた。印刷物だと、微妙に再現できないのがその筆捌きだ。身体中を快感が走る。比べるのもおこがましいが、ぼくにしても、下手を承知で筆を執り書と画を描く。ゆえに、その捌きの見事さに圧倒された。手練でなければ、ああは書けない」。

責め絵や縛り絵で知られる伊藤晴雨だが、鈴木プロデューサーは「晴雨に対する世間の評価を引っ繰り返したい。ぼくのささやかな野心」との思い立ち、今回の展示を提案。さらに、伊藤晴雨の幽霊画を寄贈した五代目柳家小さん師匠との縁についても「ぼくは、小さん師匠の最期の高座に立ち会っている」「小さん師匠が晴雨に引き合わせてくれた。そう信じている」と明かし、今回の展示への想い入れの強さを伺わせた。

鈴木プロデューサーが心底惚れ、絶賛する伊藤晴雨の幽霊画で、この夏を涼しく過ごしてみては。

企画展「伊藤晴雨 幽霊画展」は8月11日(木・祝)から9月25日(日)まで東京都江戸東京博物館にて開催。
《シネマカフェ編集部》

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