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【インタビュー】ニコール・キッドマン「無条件に愛を捧げる」 母として思い込めた役

迷った距離1万キロ、探した時間25年。手がかりは、おぼろげな記憶とGoogle Earth――。

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『LION/ライオン ~25年目のただいま~』 -(C) 2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
『LION/ライオン ~25年目のただいま~』 -(C) 2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
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  • 『LION/ライオン ~25年目のただいま~』 -(C) 2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
ニコールは、本作『LION/ライオン』について「まず、台本の力強さに惹かれたわ。そして、タスマニアで撮影するというアイディアにも大賛成だった」と語り、デイヴィス監督をはじめとするスタッフに絶大な信頼を寄せていたこと、そしてオーストラリア・タスマニアでの撮影に心惹かれたことを明かす。

彼女が演じたスーは、インド東部の大都市コルカタ(かつてのカルカッタ)でようやく保護されたサルーを、夫のジョン(演:デヴィッド・ウェンハム)とともに養子として迎えるタスマニア在住の女性。その人物像は、自身も2人の養子を迎えているニコールとも重なって映るが、「(スーは)とても強い母性を持っていると思う。それが、私たちをつなげるベースの部分になったんじゃないかしら」と共通点をあげる。「私たちは2人とも、よき母親になりたい、心が温かくて思いやりがあって、無条件に愛を捧げたいという強い願望を抱えているの」。

とはいえ、「いままで、養子をとる母親、それも無条件に愛を捧げる強いパワーを持った母親というのは演じたことがなかったわ」と彼女は言う。「養子のサルーがスーに『自分の子どもを持つべきだ』と言ったときに、彼女はすぐに息子の言葉を止めたの。彼女は、欲しかったのは彼なんだって確認する。とてもシンプルなことなのよ。子どもに捧げる母の愛は常に存在する。とても力強くて大切で、重要なメッセージが示されているのよ」。

『LION/ライオン ~25年目のただいま~』 -(C) 2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
そんなスーの役作りは、特殊メイクをして英国人作家ヴァージニア・ウルフになりきり、オスカーを獲得した『めぐりあう時間たち』のときとは、まったく逆のアプローチともいえるかもしれない。「自然を受け入れて、楽しむこと、それが大切なの。どの役も“自分が演じるべき役”だと思って取り組むから、自ずと結果もそうなる。私は常にそう思って、この長い俳優人生でいくつもの役を演じてきたわ」とニコールは語る。

さらに本作では、“子どもたち”もすばらしい演技で彼女に応えている。「いままで何度も子役たちと共演してきているけど、サニー・パワールは英語をいっさい話せなかったの。そこが違っていた。でも、心を開いてもらうためのトリックなんて、ないわね。信頼を寄せてもらえるように努力するだけよ。それに、これは楽しいな、と感じてもらえるようにすることね」と話し、すっかり人気者となったサニーくんとの共演をふり返った。

また、成長した青年サルー役のデヴ・パテルには、「この映画ですごく変わったわ。いっぱい食べて体重を増やして、オーストラリア人っぽくなった(笑)」と太鼓判。「この間、ある人が、デヴのアクセントはすごく上手だって言ってたわ。実を言うと私も、彼の発音が上手すぎて、オーストラリア人ではないって気づかなかったのよ。オーストラリア人である私が聞いても、自然なの。デヴは役作りに多大な時間を費やしてた。彼の演技はすごく深みがあるけど、シンプルなのが分かると思うわ」と語り、オスカー初ノミネートを果たしたデヴを温かい目で称えている。

最後に、劇中、サルーがインドでの記憶を呼び起こすきっかけとなった“揚げ菓子”のように、自身のルーツを思い起こさせるものについて聞くと…「ベジマイト(オーストラリアのペースト状の発酵食品)のトーストのせね。オーストラリア人ならみんな分かるわ」と気さくに答えてくれたニコール。

自らのルーツを背景に、母としての思いを体現したスーは、やはり、彼女にしか演じることのできなかった役なのだろう。
『LION/ライオン ~25年目のただいま~』 -(C) 2016 Long Way Home Holdings Pty Ltd and Screen Australia
《シネマカフェ編集部》

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