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ケイシー・アフレック、オスカー受賞作は「最高だった」 自身とも重なるハマリ役

マット・デイモンがプロデュース、ケイシー・アフレック主演、ケネス・ロナーガン監督の『マンチェスター・バイ・ザ・シー』が、いよいよ公開となる。本作でアカデミー賞主演男優賞に輝き、まさに俳優人生の代表作を

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『マンチェスター・バイ・ザ・シー』 (C)2016 K Films Manchester LLC. All Rights Reserved.
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  • ケイシー・アフレック-(C)Getty Images
マット・デイモンがプロデュース、ケイシー・アフレック主演、ケネス・ロナーガン監督の『マンチェスター・バイ・ザ・シー』が、5月13日よりいよいよ公開。本作でアカデミー賞主演男優賞に輝き、まさに俳優人生の代表作を手に入れたケイシー・アフレックのインタビュー動画が到着した。

本作は、ボストン郊外で便利屋として生計を立てている主人公リーが、兄の死をきっかけに、二度と帰ることはないと思っていた故郷の“マンチェスター・バイ・ザ・シー”へと戻り、16歳の甥パトリック(ルーカス・ヘッジズ)の面倒を見ながら過去の悲劇と向き合っていく物語。

映像では、主人公のリーを演じた感想を「最高だったよ。難しい場面や深刻な場面を撮影する日が多くて、1日の大半をセットで過ごす日々が延々と続いたけど、ルーカス・ヘッジズたちと会話を楽しんだよ」とふり返るケイシー。「共演したシーンにはとてもおもしろいシーンもあった。一見冗談っぽくないけど、大げさで馬鹿げたことよりおもしろくて、もっともらしいと感じた。僕が好きなタイプの“笑い”だった」と、撮影中は甥っ子役のルーカスと仲睦まじく交流を深めていたことを明かす。

また、ロナーガン監督が手がけた脚本はアカデミー賞脚本賞に輝いた。ケイシーは、「脚本で重要なことは、物語の内容や登場人物たちの描写の仕方。彼の脚本は魔法みたいだよ。登場人物はみな複雑で、本物の人間みたいだ」と絶賛。ケイシーはじめ、どのキャストも本当にその土地で生きているかのようなリアリティがあり、強さも、弱さも併せ持った不器用な人間らしい姿がある。

「素晴らしい脚本があったから、迷わずに信頼して進むだけだった」とケイシー。「だから僕がすべきことは、セットに現れて正しい感情を表現するのみだった。ケネスも共演者たちも素晴らしかったので、ただ、登場人物の感情を意識するだけでよかったんだよ」と、信頼のおける最高のチームワークのもとで演じられたことに喜びをにじませた。

ケイシーは、兄で俳優・監督のベン・アフレックとは3歳違い、米マサチューセッツ州生まれ。『誘う女』('95)で映画デビューし、2007年には兄ベンの初監督作『ゴーン・ベイビー・ゴーン』で主演を務めた。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』や『オーシャンズ11』にも出演していたほか、ブラッド・ピット主演『ジェシー・ジェームズの暗殺』ではアカデミー賞助演男優賞にノミネート。監督としても活躍し、『容疑者、ホアキン・フェニックス』(’10)では監督・脚本・製作・撮影も手がけた。2002年、ロナーガンの舞台「This is our youth(これが僕らの青春)」でマットと共演し、同舞台で共演したサマー・フェニックス(故リバー・フェニックス、ホアキン・フェニックスの妹)と結婚していたが、昨年、離婚している。

近年のアカデミー賞主演男優賞といえば、ノースタントで鼻を折るほどのストイック怪演をみせた『レヴェナント:蘇えりし者』のレオナルド・ディカプリオ、難病ALSと闘う博士を体当たりで演じた『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメイン、エイズ患者を演じるために約22.5kgもの減量をして挑んだ『ダラス・バイヤーズクラブ』のマシュー・マコノヒーなど、外見で魅せるインパクトの強い役柄が多かった。

だが、そんな中、本作におけるケイシーの場合は、外見の変化ではなく、内面からにじみ出る演技が注目を集めた。過去に壮絶な悲劇を体験して生きる意味を見失った、孤独と哀しみを見事に体現しており、“引き算”の演技が特徴的だ。感情を押し殺し、多くを語らず、目の動きひとつで感情の揺れ動きを表現する手法は、批評家陣からも「アメリカン・ニューシネマ的名演の再来!」「人生に打ちのめされて表情を失った顔をこれほど魅力的に演じられる俳優を見たことがない!」と大絶賛されている。

そんなケイシーの演技力の高さはもちろんのこと、本作で演じたリーとケイシー自身の実人生のシンクロ率の高さも、オスカーを手にした理由の1つかもしれない。10代からテレビに出演し、その後、映画界でも活躍するものの代表作といえる作品にはなかなか恵まれず、さらには自ら監督した『容疑者、ホアキン・フェニックス』ではセクハラ疑惑をかけられてしまうなど、決して輝かしい俳優人生とはいえなかった。そんな彼が演じた、孤独を抱え生きることに不器用な男リーの生きざまは、まさにケイシー自身と重なり合う。

主人公のリーはやがて、絶望の淵から雪解けのごとく再生へと向かっていく。ケイシーもまさに、この役でオスカーを手にしたことで映画界への復活を果たすことができた。これ以上のハマリ役はないほどの作品との運命的な出会いにより、「ベン・アフレックの弟」という殻を打ち破ったケイシーの名演を、スクリーンで確かめてみてほしい。




『マンチェスター・バイ・ザ・シー』は5月13日(土)よりシネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて公開。
《シネマカフェ編集部》

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