※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

“愛と自由”に生きた女優、ジャンヌ・モローを偲んで…彼女が残した名言たち

7月31日(現地時間)に89歳で亡くなったフランスの大女優、ジャンヌ・モロー。エマニュエル・マクロン仏大統領はツイッターで「映画と演劇界の伝説、ジャンヌ・モローは真の自由とともに人生のつむじ風の中を生きた芸術家だった」と…

最新ニュース ゴシップ
注目記事
ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
  • ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
  • ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
  • ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
  • ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
  • ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
  • ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images
7月31日(現地時間)に89歳で亡くなったフランスの大女優、ジャンヌ・モロー。エマニュエル・マクロン仏大統領はツイッターで「映画と演劇界の伝説、ジャンヌ・モローは真の自由とともに人生のつむじ風の中を生きた芸術家だった」と、歌手でもあった彼女の代表曲「つむじ風」(主演映画『突然炎のごとく』劇中で歌われる)にかけて追悼を表明した。

ミケランジェロ・アントニオーニ、ルイス・ブニュエル、ジョゼフ・ロージー、ルイ・マル、フランソワ・トリュフォー、オーソン・ウェルズ…偉大な監督たちと名作、傑作を残し、恋多き女優としても知られたジャンヌ。自由と愛に生きた大女優は生前数々の名言を残した。愛について、老いについて、仕事について。逝去を受けてフランスの各メディアが紹介した名言の中から、彼女の歩みをふり返ってみよう。

■恋愛について


ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images

恋愛、それはポタージュみたいなもの。最初の数匙は熱すぎて、最後には冷たくなりすぎている。(「Le Monde」ウェブ版)

一児をもうけた最初の夫で映画監督のジャン・ルー・リシャール、2年間結婚していたウィリアム・フリードキン監督、代表作の1つ『死刑台のエレベーター』(57)のルイ・マル監督と同作の音楽を手がけたマイルス・デイヴィス、『夜』(61)で共演したイタリアの名優マルチェロ・マストロヤンニ…数多くの浮名を流したジャンヌ。『黒衣の花嫁』の衣装を手がけたピエール・カルダンに恋したときは、「もっと服が見たいから」と口実を作ってアトリエまで足を運んだとか。猛アプローチの末に同性愛者だったカルダンの愛を勝ち取ったが、この恋もやがて冷めてしまった。

自由とは、どの男の奴隷になるかを選べることよ。 (「Le Monde」ウェブ版より)

2012年に「TeleObs」のインタビューで「多くの男性を誘惑してきたわ。私は常に才能のある男性たちと一緒だった」とふり返ったジャンヌ。恋に落ちるという現象を、こんな風に言い表している。

私が愛した男たちの共通点? 私よ! (「Le Monde」ウェブ版より)

「誰の奴隷になるか」と言いながらも、結局それを決めるのは自分。選ばれるのではない、という自負が見て取れる。

■老いについて


ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images

年齢は恋愛の危険からは守ってくれない。でも恋愛は、ある程度までは、年齢のもたらす危機から守ってくれる。(「ル・モンド」紙電子版「引用辞典」より)

老いに対する恐怖は、年齢そのものよりも人を老いさせるのよ。(「マダム・フィガロ」2008年1月19号より)

歳をとると、人は自分の殻に閉じこもって頑固になる、と昔から言われているけれど、私の場合は、時が経つにつれて皮膚がどんどん薄くなっているわ。すべてを感じ取り、すべてが見えるの。(「ル・モンド」紙電子版7月31日付追悼記事中より。80歳になる直前の発言)

■仕事について


ジャンヌ・モロー-(C)Getty Images

役というのは、脱ぎ捨てられる皮膚みたいなものだけど、(演者の中に)痕跡は残る。だから人間というものを知るためには素晴らしい方法なのよ。(「L’art du theatre」1988年8~10号より)
名声には感謝している。女優の仕事がもたらした成功についても。でも、権力と結びつく意味での成功は受け入れないわ。(「L’art du theatre」1988年8~10号より)

近年ではフランソワ・オゾン監督の『ぼくを葬る』(05)やマノエル・ド・オリヴェイラ監督の『家族の灯り』(12)に出演、『クロワッサンで朝食を』(12)に主演するなど、歳を重ねても現役で活躍し続けたジャンヌ。老練というより軽やかさ、瑞々しさすら感じさせる演技は、彼女の老いの哲学を具現化している。

現在、ジャンヌの1963年の主演作『天使の入江』が「特集上映 ドゥミとヴァルダ、幸せについての5つの物語」の1本として、シアター・イメージフォーラムで上映中。
《冨永由紀》

好きな場所は映画館 冨永由紀

東京都生まれ。幼稚園の頃に映画館で「ロバと王女」やバスター・キートンを見て、映画が好きになり、学生時代に映画祭で通訳アルバイトをきっかけに映画雑誌編集部に入り、その後フリーランスでライター業に。雑誌やウェブ媒体で作品紹介、インタビュー、コラムを執筆。/ 執筆協力「日本映画作品大事典」三省堂 など。

+ 続きを読む

特集

【注目の記事】[PR]

関連記事

特集

page top