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SNSでの“考察”過熱!「あなたの番です」が打ち破った日本ドラマの“常識”

原田知世と田中圭が演じる年の差カップルが“交換殺人ゲーム”に巻き込まれていく「あなたの番です」。マンション住人たちの濃すぎるキャラクターとそれぞれの“秘密”が露見し、連続殺人の謎が複雑化。視聴者を巻き込み、令和に誕生した“常識”破りのドラマとなっている。

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「あなたの番です-反撃編-」ポスタービジュアル (C)NTV
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初共演の原田知世と田中圭が演じる年の差カップルが“交換殺人ゲーム”に巻き込まれていくミステリードラマ「あなたの番です」が、バズっている。

当初は、年上“妻”にベタ惚れの田中さんに「可愛い」「子犬」「天使」といったワードが飛び交っていたものの、回が進むごとにマンション住人たちの濃すぎるキャラクターとそれぞれが抱える“秘密”が露見し、連続殺人の謎が複雑化。視聴者を巻き込みまくり、令和に誕生した“常識”破りのドラマとなっている。


異例の2クール連続ドラマ!


「あなたの番です」 (C)NTV
4~6月に放送された第1章は、15歳の年の差新婚カップル、手塚菜奈(原田さん)&手塚翔太(田中さん)が都内のマンション“キウンクエ蔵前”の302号室に越してくるところから始まり、毎週、住人や関係者が死亡する事件が続発。その謎の連続死のきっかけとなったのが、住民会に参加した13人がそれぞれ冗談のつもりで(?)“殺したい人”の名前を書き、その紙をランダムに引いた“交換殺人ゲーム”。そのゲームに菜奈も参加していたことから、ミステリー好きが縁で結ばれた2人が謎を解き明かそうとする。

そして“まさかの展開”で第1章が幕を閉じ、7月から第2章「反撃編」がスタート。田中さんと新住人・横浜流星の最旬俳優によるバディが注目を集めたこともあって、第2章初回の第11話の視聴率は番組最高9.2%を記録(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。日本テレビ系では1994(平成6)年10月~1995(平成7)年3月までの「静かなるドン」以来、実に25年ぶりという2クール連続のドラマは、後半戦も好スタートを切った。

「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
そもそも日本の連続ドラマは近年、3か月間・1クール、10~12回の放送が一般的。4月にスタートしたほかのドラマは、6月下旬で最終回を迎えている。例外的なのはNHKの朝ドラの半年単位(2クール)、大河ドラマの1年単位(4クール)だが、これらは実在の著名人や歴史上の人物をモデルにすることが多く、その生涯や家族や仲間の群像劇をじっくり描くために必要な長さでもある。

かつてホームドラマが多かった昭和の時代には、2クールのドラマが主流だった。平成に変わったあたりから現在のスタイルとなり、民放で2クール以上のドラマは、1年かけて人間関係を密に描き続けた会話劇「渡る世間は鬼ばかり」(TBS系・2011年に終了)など、ミステリーの2クール連続ドラマといえば、同じく長寿シリーズの「相棒」(テレビ朝日系)くらいなもの。令和では、2クールの民放連続ドラマ自体が異例なのだ。

イッキ見で、さらにハマる人が続出


「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
しかも、「あなたの番です」が放送されている日曜22時30分からの「日曜ドラマ」は、2015年のスタート以来、「デスノート」「臨床犯罪学者 火村英生の推理」「ゆとりですがなにか」など、人気俳優を主演に企画力の高いチャレンジングな作品を世に送りだしてきた枠。特に「今日から俺は!!」「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」と、このところ2作続いてヒット作が生まれている。

賀来賢人&伊藤健太郎らが出演した前者は、80年代のヤンキーが現代に受け入れられるのかと言われたが、親世代がまず盛り上がったことから若年層に伝播し、結果的には映画化が決まるまでに。また、菅田将暉が初めて教師役を演じた後者は、生徒役に永野芽郁や片寄涼太をはじめ世代きっての実力派&ブレイク予備軍の期待俳優が勢ぞろいし、SNSがもたらす余波や悲劇をエモーショナルに描き出した。いずれもSNSから火がつき、ネットニュースやメディアで話題となって、最終回に向けて盛り上がりを加速させていった。

これには、日テレが保有する配信サービス・Huluもひと役買っている。「あなたの番です」もHuluで全話配信中であり、さらに「反撃編」の前には第1章全話が期間限定で異例の無料配信されたため、ここへ来て、イッキ見してリアルタイムに“追いついた”人たちも増殖中。今年『かぐや様は告らせたい』『殺さない彼と死なない彼女』などが待機するモデル・俳優のゆうたろうも、その一人らしい。


好きな海外ドラマをイッキ見していたら休日が終わっちゃった…というのはよく聞く話だが、録画視聴に慣れ、動画配信サービスを日常的に利用している層には、日本のドラマをイッキ見する習慣も定着してきている。また、配信には地上波と連動したオリジナルストーリー(今作の場合は「扉の向こう」)があることで、登場人物たちへの理解がより深まることもポイント。その中の誰が犯人なのか検討もつかない、謎が謎を呼ぶ群像ミステリーは、海外ドラマでは当たり前のイッキ見と好相性だ。

主要人物がまさかの退場!


「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
「あなたの番です」の登場人物は総勢30人以上にも及び、キャストには西野七瀬や浅香航大、菜緒、山田真歩、安藤政信、竹中直人、木村多江、生瀬勝久ら、「反撃編」からは横浜さんや田中哲司など、フレッシュな注目株から個性派、ベテランまで豪華俳優陣が名を連ねている。残念ながらゲームに巻き込まれ、すでに“退場”してしまったマンション住人も多いが、第1章の第10話ではなんと、W主演の一角である原田さん演じる菜奈までも“退場”するという誰も予想しなかった展開に。

さらに402号室の榎本早苗(木村さん)が息子・総一(荒木飛羽)を隠し部屋に監禁していたり、ミキサーで襲いかかったあげく逮捕されたりと、怒涛の展開を見せた中での衝撃の第1章の終幕。想像よりもはるかにヤバすぎる住人たちの裏の顔をまざまざと見せつけられ、第10話放送後には「#あなたの番です」がTwitterの世界トレンド1位に躍り出たほど。

「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
続いてその翌週には、これまでの殺人事件をふりかえりながら菜奈&翔太のなれそめを描いた「特別編」が放送された。これもまた単なる総集編の域には収まらず、数々の伏線をあらためて提示し、第2章「反撃編」への序章となるものに。そのラストで、菜奈が殺される直前と思われる動画を見つけてしまった翔太…。ふだん穏やかで天真爛漫な人ほど、いざ怒りが頂点に達したときの豹変ぶりが凄まじい。最愛の人を失った翔太こと田中さんの怒り狂う演技も、観る者をさらに惹きつけている。

SNSで真犯人予想が過熱!


「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
ミステリー好きのほんわかラブラブカップルが、次々と痛快に殺人事件の謎を解いていく…わけではないことが分かると、自分なりの考察をネット上にアップする視聴者が増え始め、いま大きな注目を集めている。

ドラマを見た後は考察サイトや考察アカウントをチェックするまでが流れ、という人までも。それぞれが探偵となって、菜奈と翔太が決めた謎解きの時間“オラウータンタイム”を実践しているわけだ。そのため、放送後はTwitterのトレンド上位を独占することにもなり、さながら先日最終章を迎えた世界的メガヒットシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」のよう!?

「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
また、考察には様々な説が飛び交っているが、子犬と狂犬のギャップがあまりにも激しいことから翔太の二重人格説、急にケガをしなくなり口数も増えた黒島ちゃん(西野さん)の双子説、主人公の死はさすがにあり得ないと菜奈の双子説などが根強いところだろうか。住人のゴミを集めていた401号室の木下(山田さん)をはじめ、翔太への執着がドン引きレベルの301号室の尾野(菜緒さん)や、交換殺人ゲームに参加していなかった204号室の西村(和田聰宏)や404号室の江藤(小池亮介)などもおり、観れば観るほど全員怪しい!

さらにTwitter上には“キャラ住民bot”も多発しており、それぞれが登場人物になりきったツイートを炸裂させ、住人同士の交流も(?)始まっている。とにかくみんな、このドラマが大好きすぎるのだ。

そして第12話(7月7日放送)では…


木下(山田真歩)のに踏み込んだ翔太(田中圭)と黒島(西野七瀬)、二階堂(横浜流星)たち。部屋中埋め尽くされた事件の資料や凶器、薬品、人体解剖図…。木下の正体とその目的とは一体…!? 翔太は木下が集めたマンション住民のゴミを、半ば強引に持ち出して調べ始める。各部屋のゴミからは、複数の交換殺人ゲームの紙をはじめ、怪しい証拠品が次々と出てくる。二階堂がそのデータをパソコンに入力していく。調べていくうちに黒島のゴミから香典袋が見つかり、翔太は彼女に疑念を抱く。

「あなたの番です 反撃編」第12話 (C) NTV「あなたの番です 反撃編」第12話より
翔太は、これまでの推理をまとめたホワイトボードを黒島の202号室から自分の部屋302号室へ移すことに。翔太と二階堂がボードを運び出していると、203号室からシンイー(金澤美穂)が出てくる。ボードに書かれた推理の内容を見たシンイーはすぐ部屋に戻り、同居人のクオン(井阪郁巳)、イクバル(バルビー)と話し合う。

翔太は、二階堂のために鍋を作って304号室を訪ねる。「他人の手料理は苦手」と断る二階堂に翔太は、犯人を捕まえるまで毎日、二階堂のために料理を作ると大まじめに告げる。 二階堂から、もっと菜奈(原田知世)の情報が欲しいと言われた翔太が部屋に戻ると、玄関に見慣れない靴が…。なぜか301号室の尾野(奈緒)が菜奈の書斎にいて…!

「あなたの番です-反撃編-」は毎週日曜22時30分~日本テレビ系にて放送中。
《上原礼子》

「好き」が増え続けるライター 上原礼子

出版社、編集プロダクションにて情報誌・女性誌ほか、看護専門誌の映画欄を長年担当。海外ドラマ・韓国ドラマ・K-POPなどにもハマり、ご縁あって「好き」を書くことに。ポン・ジュノ監督の言葉どおり「字幕の1インチ」を超えていくことが楽しい。保護猫の執事。LGBTQ+ Ally。レイア姫は永遠の心のヒーロー。

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