【インタビュー】鈴木敏夫が明かす、スタジオジブリが短編を制作する理由

ジブリの短編はいかにして誕生したのか? 制作の裏側をスタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫が語った。

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鈴木敏夫プロデューサー
  • 鈴木敏夫プロデューサー
  • ハウス食品「おうちで食べよう。」シリーズ CM (C) 2015 Studio Ghibli
  • 伊藤園 Web アニメーション「となりのおにぎり君」(C) 2016 Studio Ghibli
  • 鈴木敏夫プロデューサー
  • (C)2019 Studio Ghibli
  • 日清製粉グループ 企業CM 「コニャラ」 (C) 2015 Studio Ghibli
  • 鈴木敏夫プロデューサー
1992年から2016年まで、スタジオジブリが手掛けたプロモーションフィルムやミュージッククリップ、企業 CM、WEBアニメーションほか数多くの貴重な映像が収録された短編作品集『ジブリがいっぱい SPECIAL ショートショート 1992-2016』が7月17日(水)よりリリースされる。作品を描くのは、宮崎駿をはじめ、百瀬義行、稲村武志、田辺修らスタジオジブリを支える監督・アニメーターたちだ。

いまの日本アニメーション界を牽引し、多彩な作品を世に送り出す彼らの技やこだわりが“ギュッ”と凝縮された短編の数々は、長編作品とはまた違った見どころが満載! ジブリの短編はいかにして誕生したのか? 制作の裏側をスタジオジブリのプロデューサー・鈴木敏夫が語った。

スタジオジブリが短編を制作する理由とは?
制作時のポイントは“好きなように作る”


1985年に株式会社スタジオジブリが誕生して以降、『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』『魔女の宅急便』とアニメーション映画制作を主としてきたスタジオジブリ。初めて短編作品を手掛けたのは、1992年、日本テレビ開局40年記念スポットとして放映された短編作品「そらいろのたね」だ。その後、CHAGE&ASKAの楽曲「On Your Mark」のプロモーションフィルムや「金曜ロードショー」のオープニング映像を経て、『千と千尋の神隠し』が公開された2001年頃から、スタジオジブリでは幅広く企業CM映像なども制作するようになる。その流れにはどういった心境の変化があったのか?

鈴木敏夫プロデューサー
「映画を作るときは、現場のスタッフもさることながら、企業の方やその他いろんな方のご協力を得ているんです。ある時、そういう方たちから『CMを作ってくれないか』と頼まれまして。断りにくいですよね(笑)。とは言いつつも、断ってきたんですよ。でも次第に断り切れないという状況が出てきた…というのが一つ。あと、ジブリにもいろんなアニメーターがいて、腕があって優秀ではあるんだけど、社員でありながらなかなか仕事をやってくれない人たちがいるんですよ。その方たちに“ジブリにいる言い訳”を作る絶好の機会かな、と。つまり、『CM制作で稼いでいるから会社に貢献している』と周りに言い訳できるじゃないですか」。

「もう一つ考えたのは、若い人たちの勉強の機会として捉えよう、と。それでCMをやろうか、という動きになったのが実情ですね。日頃、やってみたいと思っていてもできなかった企画をやることができて面白かったし、CM(ショートショート)は意味があったかなと思っています」。

アニメーションとしての面白さを追求しつつも、企業CMであれば企業側の要望とのバランスを取る必要がありそうだが、「それは簡単ですよ」と鈴木さんは答えた。

ハウス食品「おうちで食べよう。」シリーズ CM (C) 2015 Studio Ghibli
「最初から制作の条件に入れるんです、“好きなように作る”って。『注文に応じるのが苦手なので』って丁寧に謝るんですよ(笑)。企画会議なんて絶対やらないんですよね。まずは好きなようにやらせてもらってダメだったらやめましょうって。態度でかいですよね(笑)。だからこちらで出したアイディアで色々ボツになったものとかありますよ。僕らとしては良いと思ったものが、ご理解いただけないこともありました(笑)」。
《text:cinemacafe.net》

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